癒しの T-Garden 赤い海の旅人

赤い華 68

赤い華51〜





僕のすぐ目の前で立ち止まったユノさん


『チャンミン・・・どうして・・・』


ああ 


ユノさんて


こんなにも優しい声をしていたんですね





今ばかりは憎まれ口も叩けない


「ユノさんこそ どうして・・・?」





すーっと近づいて
俺をふわりと抱きしめた大きな手


『身体が冷えてる』


「・・・」


『来るなら なぜ連絡しなかった?』


「迷ってて・・・」


『バカだな・・・
こんなに冷えるまで外にいるなんて』


「ユノさん 食事は終わったの?」


『チャンミンを見つけちゃったら
食事どころじゃないだろ?』


「えっ?」





俺の背中や腕を優しくさすりながら
体温を移すように
柔らかく抱きしめられて・・・


俺も そーっと抱きしめ返した





目を閉じると
潮風に交じって ユノさんの匂い


目頭が熱くなって・・・


頭をもっと ユノさんに傾ける





『そこで食べてたんだ』


ユノさんが指を指したところは
プールのすぐ横のガラス張りのレストラン


「もしかして 外を見てたの?」


『いや 夜は外の方が暗いから
中からは見えないよ』


喋りながらも
手は優しく背中や頭をトントンしてくれる


『今日は星が見えるかな?って 
窓際に行って ガラスに顔をつけて外を見たんだ
そしたら・・・』


ああ なんてタイミング


その時に たまたま俺がプールサイドから 
ビーチへ歩き始めたところだったなんて


「ビックリした?」


『当たり前だろ?』


「ビックリさせたかった」


『もう あんまり混乱させんなよ?』


混乱するくらい驚いたってこと





そーっと身体を離して
今度こそ
アーモンドアイを しっかりと見つめる


涙交じりの目も
暗いから わからないよね?





そして


もう一度


笑ってみた・・・


精一杯の思いを込めて・・・





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