癒しの T-Garden 赤い海の旅人

HOTEL T の秘め事 90階

Hotel T 61〜





ユノが建ててくれた家は
僕の想像を遥かに超えた

言葉では尽くしがたい素晴らしい家だった

家というよりも やはりリゾートホテルだ

ホテルの隣と言うだけあって
湖を見下ろす高台の上に
贅沢に敷地を使った平屋の広い離れは

表も中も真っ白で 
まるで 雪の城・・・





扇型のマスターベッドルームは
全面 総ガラス張り

引っ越してから知ったけれど 
仕事ができるよう
事務所兼社長室のような部屋が玄関脇にあった

そして ユノの部屋と僕の部屋

リビングにバスルーム
衣装部屋にシアタールームまで備えてあった

ここから出なくても何でもできるじゃないか・・・





「ユノ・・・凄すぎ」

『チャンミナを外へ出さないためだから』

本当に 一日中この家で過ごせる

ホテルマンという仕事柄
平日が休みになることが多いから
ゆっくり映画が観られると喜んだのもつかの間

秘書なんだから休みは常に一緒だとユノに言われ
それじゃあ意味ないじゃないかと少しだけむくれて見せる

シアタールームの隣には簡単なジムのようなスペースがあり
身体も鍛えることができる

雪深い不便な立地だからこそ
役にたつんだとユノは豪語した

自由に使える気がしないと思ったのは僕だけだろうか・・・





10畳ほどのジムには
ランニングマシーンとベンチプレスなど
壁掛けテレビを見ながら走ることもできる

シアタールームも10畳ほどの広さがあり
2人用の大きなソファーはオットマン付きで
左右にサイドテーブル

『いいだろ?
普通は真ん中にあるテーブルをサイドに付け替えてもらったんだ
これなら くっつきやすいだろ?』

「・・・」

ユノの部屋も僕の部屋も 12畳ほど

それだけでも僕には本当に贅沢な気がして気が引けるのに
あの無駄に広いマスターベッドルームは 
贅沢を通り越して
王室の部屋と言われても不思議はないくらい
立派な部屋だった

毎日清掃が入るというホテルと何ら変わりない部屋

但し 僕もユノも出かけるときは
自分の部屋だけは鍵をかけて掃除の係が入れないようにした

2人で家にいるときは
自分の部屋にいることはまずないだろうけれど
僕の荷物は全て自分の部屋に入れたから・・・

服も下着も お気に入りの本もレゴも漫画も本も
全て部屋に置いてある僕の城

この部屋で過ごす時間なんて
年に何分あるのだろうか?





今日もまた僕は
裸でマスターベッドルームにいる





「ねぇ ユノ・・・僕 やっぱり落ち着かないよ」

『そのうち慣れるさ』

「変態」

『その変態に
いいことされて悦ぶチャンミナはもっと変態』

確かに僕は変態なのかもしれない





結局 ユノの言うことを聞いて
こうして裸で生活しているのだから・・・





「今夜は満月だって」

『一緒に夜空を見上げるか?
ここはな 星がとても綺麗だぞ』

ユノがシャワーを浴びている間
僕は自分の部屋で本を探した

宇宙について書かれた有名な本には
ブラックホールのことが書いてあった

何年か前に夢中になって読んだっけ・・・

月のもたらす力や星の神秘について書かれた本も
僕のお気に入りだ

満月って明るいんだよな

きっと 今夜は月明りで星は良く見えないだろう

ユノと二人
大きなお月様を眺めながらビールでも飲もうか





僕は大きな窓際に使っていないブランケットを敷いて
グラスやビール
冷蔵庫に入っているチーズなどをトレイに乗せて
お月見スペースを作ってユノを待った





部屋の明かりは全て消して
体育座りをして窓の外を見る

一足お先に缶を開け
半分ほど飲んだところでユノは来た

『俺にもくれないか』

月明りだけも十分明るい

新しい缶を開けようとする僕の手を遮り
飲みかけの缶ビールをグイっと煽った

『ああ 美味い』

「僕の飲みかけなのに・・・」

『いいじゃないか
間接キスって ちょっと卑猥な感じで」

「はっ? ただのビールだし」

『いいんだよ
チャンミナの飲んでるものや食べてるものは
どれも美味しそうなんだから』

「社長のくせに まるで小学生男子だね」

すると
フフフと笑って座っている僕を後ろから抱え込み

僕はユノの開いた足の間にすっぽりと包まれた





『小学生男子は こんなこと しないだろ?』

後ろから僕を抱きしめ 
耳元で囁く低い声

ほんのりとビールの香りを漂わせる口元が
僕の耳に触れた途端
ゾクリと身体が震えた





     

2人でお月見🌕
静かでいいなあ・・・





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