癒しの T-Garden 赤い海の旅人

くせ 2

ユノが 僕のナニを握って眠るようになってから
それが当たり前になり
何故か 安心するようになってしまった

それは 性的な意味合いを持つものではなく
ああ 今日もユノが元気で健やかに育ってるんだなっていう
一人の子供の保護者としての実感というか 
成長を確認するような感覚に近かった





ユノはまだ小さい

5歳のユノが僕のナニを握ると 
必然的にユノの顔が僕の腹に来る

位置で言えば 臍のあたりの真横に 
ユノの顔が来るような形だった

僕は 一年中 下着だけで寝ていたけれど
小さなユノが 風邪をひかないように 
ユノにはパジャマを着せた

真夏は 腹巻も用意して 
ユノがお腹を壊さないようにした

ユノが息苦しくならないように 
真冬の布団はユノの身体の位置に合わせて 
僕の下半身のみにかけていたので たまに肌寒いこともあり
僕もTシャツくらいは着て眠るようになったのだった





ユノは 途中で手を離してしまうこともあり
そういう時は 僕も寝返りを打ち 
横を向いたりすることもあった

ユノの寝顔を確かめては安心し 
布団を剥いでいれば かけ直してやり
案外睫毛が長いんだな・・・なんて 
その無垢な寝顔に目を細めたりした

それまで 自分一人で 
気ままに生きてきた僕に 
母性が芽生えた瞬間だった

母性と言っても 生物学上は 
お〇〇〇〇のついているれっきとした男なわけで
でも 父親も母親もいないユノにとっては 
やはり母親の役割を果たしている自分に苦笑いをしつつも
それが嫌ではない自分に驚いていた





週に一度 孤児院にピアノを弾きに行くときは 
勿論ユノも一緒だ

孤児院の先生やスタッフたちも 
ユノが来るのを楽しみにしているようで
温かく迎えてくれることに ホッと胸を撫でおろした

引き取られたユノに対して 妬む子もおらず 
遊びに行けば 今までと同じように
鬼ごっこの輪に入って楽しそうに笑うユノが僕の癒しだった

その孤児院は 小さい子ばかりだと言うのもあるけれど
ユノがお世話になった期間が短かったので
もともとおじさんの予定で少し預かっただけ 
という説明を他の子にはしていると院長先生に言われた

親と言わないのは 
親のいない子供たちへの配慮としては当然のことだろう





”チャンミンさんのおかげで ユノの表情がとても穏やかになった”

”チャンミンさんのことを本当のおじさんのように慕っていることがわかって安心した”

”これから先 相談事があったら遠慮なく来てほしい”

ここの先生方は とても優しく 
ユノにとっても僕にとっても実家のような感覚になれる不思議な場所

そんな 心の拠り所ができたことが僕はとても嬉しかった

生活は 何をするにしても
まずは ユノが喜ぶかな?って考えるようになったし
一人では 決して行かなかった
公園や遊園地などにも足を運ぶようになった

出かけた際には ユノが喜ぶものを食べ 
買い物では ユノの服を買って帰る

ユノは 僕の言うことは何でも聞く子で
本当は 血が繋がっているのではないかと錯覚するほど
こんなにも慕われている自分がこそばゆいくらいだった





「ユノは嫌いなものはないの?」

『ないよ あ でもまだチャンミンが食べているみたいな
辛いものは食べられないや』

「それはそうだよ まだ5歳なんだから・・・」

僕は ネットで調べて子供が喜ぶような食事を作り 
苦手な子が多いと言われている
ピーマンやニンジンはすりおろしてハンバーグに入れたりしていたので 
ユノの好き嫌いがわからなかったのだ

『僕はね 何でも食べるよ』

「えらいね」

頭を撫でてやれば 満面の笑み

『だって チャンミンのご飯は
いつも美味しいから好きなんだもん』

そんな嬉しいことを言ってくれる人が 
この僕に現れることなんて一生ないと思っていた

嬉しくて 嬉しくて 
天蓋孤独の者同士 
こうして わかりあえて生きて行けたら と願う毎日だった





料理が好きで良かった

『チャンミンのご飯は ママのご飯より美味しいよ』

「・・・」

たまに 会話の中で 
亡くなったお父さんやお母さんの話が出る

小さな胸の内が 
どれほどの悲しみを乗り越えてきたのかと思うと 
僕の方が目を赤くしてしまうんだ

『チャンミン 泣いてるの?』

「違うよ 大丈夫
ユノは強い子だね
きっとね ユノのお父さんもお母さんも 
天国からいつもユノを見てるんだよ
今日もチャンミンおじさんの作るご飯を
残さず食べて偉いなって 褒めてくれてるはずだよ」

『うん・・・』

優しかったご両親を思い出して我慢をしているのか 
俯いてしまったユノが堪らなく愛おしくなり
食事の手をとめて 僕はユノを抱っこした

ぎゅうっと抱きしめて 背中をさすってあげると
僕にぎゅうっとしがみついて 
肩口で泣いていることがわかる

そんなとき 僕は かける言葉が見つからず
ただただ ユノを抱きしめてあげることしかできなかった





これから先は 
チャンミンおじさんがずっとそばにいるから
何があっても大丈夫だよ
一緒に 乗り越えて行こうね

もう ユノのいない生活なんて考えられないくらいに
僕の中に入り込んできた 愛しいユノに
僕の気持ちが伝われ伝われと念じながら
その日も ひたすらに抱きしめ続けた





💕 💕 💕 💕 💕

ふたりが心を通わせていく過程を
丁寧に書いて行きたいと思っています



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