黒い瞳が邪魔をする 第四幕 17話
Y side
”あれ~? もしかして お2人さん 知り合いだった?”
”あは バレちゃった? 私 ユンホさんの大ファンなの”
”そーなの?”
”何で何で? 何処で知り合ったのよー こんなイケメン”
初めて会う俺に他の女のコ達も興味津々みたいだ
今回のスノボ旅行の発案者で
メンバー全員を知っているイェソンの仕切りで
とりあえず荷物を部屋に置いた後
ロビーに集合しようという話になった
俺とイエソン以外の男2人と女子2人は
イェソンの大学の同級生でサークルも同じだそうだ
そして さっき俺に声をかけてきたヨニと
一緒の車で現れた もう一人の女のコがサークルの後輩だそうだ
ヨニは 俺の大学のコではなかったのか・・・
たまたま俺の通う大学の学際に遊びに来て
俺を見つけたのかもしれない
今夜の宿になるロッジは全体的に山小屋風
思ったよりも大きくて立派だ
ソウルから2時間足らずで
こんなに雪深いスノーリゾートがあったなんて
すっかり忘れていたな
スノーボードができる格好に着替えると
荷物をおいて ロビーで全員と改めて顔を合わせる
そこで初めて簡単な自己紹介となった
俺たちは卒業を控えた4年生
ヨニと ヨニと一緒に来た女のコが2年生だった
”ユンホ このロッジの持ち主が この子のお父さんなんだ”
『へー そうなんだ
こんな立派なロッジを持ってるなんて凄いね』
スラリと背の高いヨニに比べると
かなり小柄だが とても聡明そうな女のコ
派手ではないが
顔立ちは はっきりとしていて
声の可愛いコだった
”はじめまして チェ・ユンアと言います”
後々 結婚の約束まですることになる
俺とユンアの出会いの瞬間だった
”ユンアのお父さんはね 建築家なの
ココだけじゃないのよ
ソウルのSHINE HOTELもユンアのお父さんの設計なんですって”
他の女子も色々説明をしてくれる
”お前たち何だよ?
いつもの集まりよりもずっと饒舌で楽しそうだな”
男子に茶化されるとヨニが言う
”だって ユンホさんとスノボできるなんて
一緒に旅行に行けるなんて
思ってもみなかったんですってば”
”みんな ユンホさん狙い?”
他の男子にも揶揄されて
ヨニ以外は静かに笑っていた
”私が最初に見つけたのよ
ユンホさん 一緒に滑ってね”
ヨニの かなり積極的な態度に
他の女子が引かなきゃいいけど・・・
”ヨニ 良かったわね
あ そうそう夜は食事の用意があるって
パパからの伝言があったみたい
みんなで食べましょう”
ユンアという女の子の言葉に
特に男性陣の目の色が変わる
”やったー”
思いがけない食事のプレゼントに皆も大喜びだった
全員がスノボ経験者というだけあって
特に手取り足取り教える必要もなさそうで
逆に久々に滑る自分の方が心配だった
まずは足慣らしってことで
全員で一本滑ろうということになった
別に合コンてわけでもないし
俺以外は気心の知れたメンバーだからか
気負うことなく
はじめのリフトは男同士女同士で乗った
一番上手だというドンホが先に滑り
少し先で待っている
皆がドンホを目指して滑っていく
”ユンホ 久しぶり?”
『ああ ヤバイな
俺が一番下手かも』
”はははは じゃあ お手並み拝見だな
無理はするなよ
就職を控えてるんだから”
『そうだな 気をつけるよ』
案の定 最初の一本は
感覚を取り戻すことで終わったけれど
すぐに以前のように滑れるようになった
そんな俺の様子を
14個の目がジーッと見つめていた
”やっぱりユンホさん カッコいい”
手を叩いて喜ぶヨニ
その横でニコニコと笑って見ていたユンアも
”ほんと 決まってますね”
感じのいいコだな・・・
ユンアの第一印象だった
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