癒しの T-Garden 赤い海の旅人

今年もあと3か月

こんにちは
腐界(海)の住人 Mink です♪



今更ですが💦
一昨日は嵐の桜井くんと相葉くんが
揃って結婚を発表しましたね♪
メディアの見出しが
≪桜井くんと相場くんが結婚した≫みたいに見えて
時代も変わったのねと思った方も多かったようで・・・

日テレの藤井アナがちゃんと補足説明していたようです(爆)
でも全体的に”えーっ!”ではなく”おめでとう”でしたよね
そういう時代かぁ
ガッキーと星野源の時の方が驚きが大きかったかも!

嵐は女の噂は絶えなかったから”やっぱりね”って感じがしました
アラフォーだし活動休止で一区切りついていますから
タイミングとしては いいのではないでしょうか?(上から)

結婚報道も
自分の推しではないと こんなに冷静でいられるんですねぇ🤣
アイドルもどんどん結婚する時代が来たということですかね
やはり変わってゆくのね~
にしてもチャンミンは早かったけど
お二人ともどうぞお幸せに♪





そして 遂に 【くせ】 も もうすぐ100話となります
短編の予定で何の気なしに書き始めたところ
わりとご好評いただいて・・・
嬉しいことにもっと読みたいと言ってくださる方が複数いらっしゃって💖
感謝とともに 話を膨らませております
二人の日常をつらつらと・・・

行き当たりばったりで書いているせいか
少し間延びした印象も否めないかと思いますが
緩く柔らかく進んで行くのが 【くせ】 の持ち味かな?とも思っているので
この後もこんな感じで進めて行きます

でもユノ君は着々と成長をしているので
もうすぐ大人になるの\(//∇//)\
必ずね 大人になるの🤤🤤🤤

ゆっくりとお付き合いいただけたら嬉しいです♪

あ 終わりはまだわかりません・・・ 

他のお話も更新したい〜😩

今年も残すところ あと3ヶ月です😳
早いですね!
仕事を終えて会社を出ると空は暗くて
日が短くなったなぁと感じます😙

チャンミン1人の【SHOWが無いッ!】
ご覧になりましたか?
私 まだなんです←えっ!
今夜観ます❗️
ユノ編もあるみたいだから楽しみですよね♪



それでは なんてことないおしゃべりでした
10月もよろしくお願いいたします🙇‍♀️



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赤い華 68

赤い華51〜





僕のすぐ目の前で立ち止まったユノさん


『チャンミン・・・どうして・・・』


ああ 


ユノさんて


こんなにも優しい声をしていたんですね





今ばかりは憎まれ口も叩けない


「ユノさんこそ どうして・・・?」





すーっと近づいて
俺をふわりと抱きしめた大きな手


『身体が冷えてる』


「・・・」


『来るなら なぜ連絡しなかった?』


「迷ってて・・・」


『バカだな・・・
こんなに冷えるまで外にいるなんて』


「ユノさん 食事は終わったの?」


『チャンミンを見つけちゃったら
食事どころじゃないだろ?』


「えっ?」





俺の背中や腕を優しくさすりながら
体温を移すように
柔らかく抱きしめられて・・・


俺も そーっと抱きしめ返した





目を閉じると
潮風に交じって ユノさんの匂い


目頭が熱くなって・・・


頭をもっと ユノさんに傾ける





『そこで食べてたんだ』


ユノさんが指を指したところは
プールのすぐ横のガラス張りのレストラン


「もしかして 外を見てたの?」


『いや 夜は外の方が暗いから
中からは見えないよ』


喋りながらも
手は優しく背中や頭をトントンしてくれる


『今日は星が見えるかな?って 
窓際に行って ガラスに顔をつけて外を見たんだ
そしたら・・・』


ああ なんてタイミング


その時に たまたま俺がプールサイドから 
ビーチへ歩き始めたところだったなんて


「ビックリした?」


『当たり前だろ?』


「ビックリさせたかった」


『もう あんまり混乱させんなよ?』


混乱するくらい驚いたってこと





そーっと身体を離して
今度こそ
アーモンドアイを しっかりと見つめる


涙交じりの目も
暗いから わからないよね?





そして


もう一度


笑ってみた・・・


精一杯の思いを込めて・・・





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くせ 94

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カッコいいと言われることは
嫌じゃない

寧ろ 嬉しいくらいだ

ユノ君の親戚のお兄さんという立ち位置も気に入っていた

父親だと言って 不思議に思われたり
妙に詮索されたりするよりは
ずっと気が楽だった

そうだ

これからも
【カッコいい ユノ君の親戚のお兄さん】
この設定で行くぞ!

誰が何と言おうと僕自身が気に入ったのだから





ユノ達の騎馬戦は後半のハイライトだ

ユノは・・・いたいた

スラリと細身のせいなのか
ユノはクラスメイトに担がれ
目だつところにいた

開始の笛が響き渡るやいなや
敵の鉢巻きを取る気満々の男子生徒たちが
縦横無尽にグラウンドを走り回る

「ユノー! 頑張れー!」

回りの父兄の盛り上がりに便乗して
僕は 大きな声を出した

「行けー そこだ そうそう」

ユノを乗せた騎馬は
早いスピードで動き回り
写真はなかなか撮ることができない

あれよあれよと言う間に
グラウンドの右に言ったり左に行ったり

一度カメラを構えて
一瞬でも目を離すと
探すのが大変だった



長い鉢巻きをひらひらと靡かせて
ユノは 数本の鉢巻きを手に持っていた

この調子だ

いいぞいいぞ

僕は 夢中でユノを応援した



父兄や先生方も興奮気味
クラスの女の子たちの甲高い声援で
更に盛り上がりを見せていたとき

「あっ 後ろっ」

ユノと同じように
数本の鉢巻きを持った別のチームの騎馬が近づき
ユノの鉢巻きに手をかけた



それは 一瞬の出来事で・・・



ユノは後ろに引っ張られ
鉢巻きも取られ
バランスを崩した騎馬から落とされたのだ



僕の視界から消えたユノ



怪我してないといいんだけど・・・



僕はカメラを持ったまま
必死にユノの姿を探した





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赤い華 67

赤い華51〜





夏休みでもないのに
館内は意外と賑やかで


ロビーにも くつろぐ人や
売店で買ったと思われる土産物を広げて
談笑している人たちが大勢いた


館内に数か所あるレストランも
前を通れば 中からは人の気配がする





ふらりと立ち寄った売店で 
沖縄のビールを買う


オリオンビール


確か 味が薄いんだよな・・・


郷に入ったら郷に従え という主義の俺は
現地の缶ビールを手にプールサイドをブラブラ


プールに面したレストランは 
ガラス張りで
外からも良く見える


きっと昼間は綺麗な海が 
良く見える特等席なんだろう





もう 誰もいなくなったプールサイドの
デッキチェアに腰かけて
ビールを飲む


星も綺麗だ・・・


ビールを飲みながら 
ゆっくりと星空を眺めて
ユノさんのことを考えた





ユノさんに出逢うまでの自分は
こんな ゆっくりとした時間は持てなかった


平日は必ずデートで夜も遅いし
週末は溜まった野暮用を片付けたり
たまに友人と会ったり


1人暮らしの俺は
買い物にも行かなければいけない


その上
開業してからは
仕事にも手を抜けなかった


クリニックを軌道に乗せるまで
走り続けようと決めていたからだ


仕事関係の本を読んだり
資料に目を通したり
思えば余裕のない生活をしていた





サラ達と毎日会っていた日々が
まるで遠い昔のように
ここ数日は思い出すことすらなかったというのだから
不思議だ・・・





どれもこれも
全部 ユノさんのせいだ





突然 俺の前に現れて
狙いを定めた虎のように
じーっと俺を観察したかと思えば


”好き好きビーム” を巻き散らして
あからさまに告白してくるんだから





昔から繋がりがあったとわかっては
俺も気になるし


気づけば
好き・・・とか・・・





部屋に戻ったら連絡をしてみよう


まだ帰ってないかもしれないし





空になったビールの缶を持ち
人気の全くないビーチに出る


波の音が好きだ


寄せては返す 静かな波の音


目を閉じて上を向き
大きく息を吸い込んで吐く・・・





ユノさん ・・・





逢いたいな・・・





長いこと外にいたせいか
少し肌寒くなってきた


夜は少し気温が下がる


そろそろ部屋に戻ろう





ホテルの出入り口に向かってビーチを歩き始めると
俺の前方から人の気配


そりゃあ 散歩に出る人もいるよな~
こんなにロマンチックなんだし


なんて思っていたら・・・





・・・?





見慣れたシルエット


背の高いその人は 


まっすぐに そして静かに歩いてきた





あ・・・


ぼんやりと


だけど段々はっきりと


映し出される その人の姿


逢いたかった人が
どんどん近づいてくる





幻・・・じゃないよな





少し現実離れしたシチュエーションに
センチメンタルに なり過ぎたのかも・・・





プールサイドの外灯が邪魔して
ユノさんの表情が見えない





間違いない





ユノさんだ





1人なのかな?





身体中の力が スーっと抜けて
嬉しさに包まれる





『チャンミン・・・』





逢えた





やっと 逢えた・・・





逢えないかと思ったのに・・・





「ユノ・・・さん・・・」





自然に流れ出た涙で
顔が良く見えないけれど
逢いたかった人の顔が見たい


瞬きをして
ユノさんに視線を合わせ
切れ長の瞳を見て
ゆっくりと微笑んだ





今 俺は
うまく笑えているだろうか?





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お知らせ

こんにちは

腐界(海)の住人 Mink です♪



今日こそは!と思っていたのですが

【くせ】の更新が間に合いませんでしたー!

楽しみにして下さっている方

ごめんなさい🙇‍♀️



明日こそは!

沖縄の海でのアバンチュールでも思い浮かべてお待ちください🤣
(それは【赤い華】だって・・・)


コメントや拍手をありがとうございます😭
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赤い華 66

赤い華51〜





どうして 
俺はユノさんを覚えていたんだろう?


一度も話したこともなかった練習生時代


ただ美しいダンスをする人だなって
見惚れていただけなのに・・・





部屋の窓から見るホテルのプライベートビーチは
人もまばら


夕飯時だからなのか
客と思われる人たちは殆ど引き上げた後で


浮輪やパラソルなどを片付けている係の男性が2人


プールではギリギリまで
遊びたい子供たちと数人の大人


子供のはしゃいだ声が響き渡る夕暮れ


全部屋についたバルコニーから
そんな様子を眺める





あの赤い小さな花は何というのだろう・・・?


プールサイドに揺れる 赤く小さな花


ブーゲンビリア3


東京とは違う空気


リゾートホテルには シングルルームはなく
俺の部屋もツインルームだ


ビジネスホテルとは違い部屋も広い
開放的な空間


身体の大きな自分には
やはり少し広めの部屋が落ち着く


夕陽が反射する美しい海を眺める時間は
癒し以外の何物でもない





仕事中のユノさんを思い
1人で ぼんやりしていた


陽が暮れたら海岸に出て
散歩してみようか・・・





自分が何をしに来たのか わからないまま
ルームサービスを頼んだ


簡単なサンドイッチとコーラで
腹を満たす





音を立てない静かなスマホを確認しては苦笑い


ユノさんからの連絡はない


まだ撮影をしているのだろうか?





ベッドに寝転がると
このまま まどろんでしまいそうだ


ああ 本当に少し眠い





ラインの通知音で目が覚めると
もう外は真っ暗で
陽が完全に落ちたことを知る





手に握ったままのスマホを開くと
ユノさんからだった・・・


”撮影 終わり
思ったよりも遅くなった~
これから ご飯なんだ
チャンミンは何してるの?”


やっぱり まだ仕事だったんだ


きっとスタッフさんたちと
大勢で ご飯を食べるんだろうな


スタッフには結構女性も混ざっていたような・・・





きっとスタッフの間でも
ユノさんは人気者に違いない


これは ライブのときにも感じたこと





少しして


”海を見てます”


送信してから気が付いた


あ・・・


海なんて書いたら 
変に思われやしないだろうか・・・


幸い なかなか既読にならないのは
もう食事中だからなのかな?





ホッとしてスマホを閉じ
シャワーを浴び
外の空気を吸うために部屋を出た


時計を確認すると
もう9時近かった





❤️ ❤️ ❤️ ❤️ ❤️ ❤️ ❤️ ❤️ ❤️ ❤️

一昨日は本当に久しぶりに
ユノとチャンミンの2人揃った姿が見られましたね
公式ではないものの
ユノの姿を見ることができて嬉しかったです♪
ユノ 少し痩せたみたい・・・
緊急事態宣言も全面解除ですが
活動はもう少し先かな?
日本に来てくれるのは来年かな?と思い
大人しく待つことにします🥳

このブログも10万拍手突破‼️
教えて下さったス○○さん は○○んさん
ありがとうございます😊
読んでくださる皆さまのおかげです

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赤い華 65

赤い華51〜





ユノさんの そばに行きたかった


この手で あなたを抱きしめたかった・・・





那覇空港に降り立った瞬間に
東京とは全く違う空気を感じる


少し ねっとりとした
熱を含んだ湿気の多い熱風のような空気


まるで南の島に来たみたいな
リゾート感が漂う


てか本当に南の島なんだよな・・・


東京よりも かなり南
当然のように開放的な空気





日本は南北に長い


沖縄というところは 
梅雨が明けた直後の台風シーズンの前が 
一番天候も安定していて
旅行には最適らしいが
まだ その時期にはなっていない


けど
今年は空梅雨だ


6月だというのに
雨は殆ど降らないばかりか


ここ沖縄は もう梅雨明けのような
快晴が続いているという





TV番組で観た通りだ


空港の窓から差し込む日差しは強烈で
目が眩みそう





ユノさんが宿泊しているホテルまで
リムジンバスで1時間半


結構遠いんだ


暑いな・・・


午後4時を回っても
まだサンサンと照り付ける南国の太陽


ストライプのシャツのボタンを
一つ はずす


バスの中は程よい冷え具合で
暑かった俺には丁度いい





沖縄の地を踏むのは実は2度目


日本に来たばかりのころ
伯父と伯母 
そして
韓国から俺の様子を見に来た家族など
総勢7人で賑やかに旅行をした記憶がある


抜けるような青空と
どこまでも済んだ海
初めての海の美しさに感動した記憶が残っている


俺も大好きなところだ





結局 勇気を出せず
ユノさんに連絡もせずに
ここまで来てしまった


会えるかどうかも わからないのに


それでも
ユノさんがいる沖縄に来たかった・・・





明日も休みだし


1泊して明日帰ろう


夏休みではないためか


急な電話にもホテル側は丁寧に対応してくれて
結局 同じホテルに部屋を取ることができた





ホテルに着いた時
時計は もう6時を回っていた


夏至が近いことを無視しても
まだ一向に落ちる気配のない高い太陽


ここが かなり西に位置することを実感する





チェックインを済ませ
部屋に行くため エレベーターに向かう


歩き始めた時
そこそこ人の多いロビーの隅に
賑やかな集団が現れた





結構宿泊客も いるもんなんだな・・・





その集団が
ロビーの真ん中を歩いていく


大勢に囲まれて
真ん中で微笑むのは 
紛れもなく ユノさん





仕事を終えたのか


これから食事にでも行くのか


カメラに大荷物の若者もいる


これから まだ撮影があるのかもしれない


あれはメイクさんかな?


ユノさんと仲睦まじく
笑いながら話をしている女性


大きな笑い声を上げながら
ユノさんの肩を叩いている





あれじゃあ
まるで恋人同士じゃないか!?


わざわざ こんな光景を見るために
沖縄くんだりまで来たわけじゃない


ざわつく胸が煩わしい・・・





俺には気づかずに
正面玄関から出て行ったユノさん


大きな背中が遠ざかる





動くことができずに
その背中が遠ざかっていくのを
静かに視線の先で追った





少し目が潤んで
視界が ぼやけた


わかっている


ユノさんは芸能人なんだと・・・


いつも周りを人に囲まれて生きる人なんだと
改めて思い知った





連絡もせずに沖縄まで飛んできた
無謀な自分を嘲笑う





あなたまでの距離


15メートルくらいだったのに・・・





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赤い華 64

赤い華51〜





今日は土曜日か
仕事もないし
伯父さんのところに顔でも出そうかと考えたけれど
何故か気が進まず


何をするでもなく
着替えもせずブランチを取った





冷蔵庫に残っていた卵で簡単なオムレツを作り 
これも残っていた少し固いパンを温めて


1人暮らしは気楽だけど
悩みごとがあると
気を紛らわせるものがない


そう 俺には・・・





テレビをつけても洗濯をしても
気になるのはユノさんのことばかり


今度会う時には
思いを伝えようって決心したばかり


気持ちは決まっているのに
何故か ソワソワしている





たとえ うまく気持ちを伝えられたとして
その後は どういう態度を取ったらいいのか・・・


いや その前に
気持ちを伝えていいものだろうか?





グルグルと思いを巡らせているうちに
2杯目のコーヒーも 
あっという間に喉を通り過ぎて
もっと苦いブラックコーヒーを飲みたくなった


この間 近所の患者さんが
息子のお土産だと言って
持ってきてくれたコーヒーがあった


豆から挽く コロンビア産のコーヒーは
今の俺には ぴったりのかなり苦め





最近 常にバクバクと落ち着きのない自分の胸を
恨めしく思いながら
濃いコーヒーを淹れた


ユノさんは コーヒーは飲むのかな・・・





そう言えば
まだ ユノさんのこと何も知らない


趣味も 好きな食べ物も
家族構成も


夜型なのか朝型なのかも
口ぐせも・・・


何にも知らない


その事実に愕然とする





知っているのは
観る人を惹きつけるアーティストとしての魅力


ステージとは全く違うギャップの持ち主だということ


それから
俺を好きだと いうこと・・・





TVは週末だけあって
ニュースというよりは
グルメや旅を扱った番組が多い


あれ?
これって・・・


今 テレビに映るのは
ユノさんが宿泊すると言っていたホテルではないかな


少し前に収録したと思われる映像には
人気のない綺麗なビーチと
遮るもののない大きな夕陽が
同じ日本とは思えない美しい海岸風景として
これでもかと映し出されていた


リポーターも感動している





綺麗だな・・・





ユノさんは 毎日こんな夕陽を見てるの?


スタッフと見てるの?


それとも 一人で部屋から見てる?


夕陽なんて興味はない?


今 何してるの?





気になるのに自分からは
ラインもできず・・・





どうしてだろう・・・?


なのに気づけば 
午後一番の沖縄行きに乗っていた





誰かが言っていた


知りたいと思ったら
それが恋の始まりだと・・・





小さい窓から見える雲海
この雲を超えたら・・・


あなたに会える?





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くせ 93

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僕が在校生の関係者で
怪しい人間ではないと言うことが分かった後も
何となく 視線を感じていた

チラチラと見る他の保護者たちは
殆どが母親で
何となく居心地が悪かった

ユノの話では 去年
文化祭のお化け屋敷に僕が顔を出して以来
【ユノ君のハンサムな親戚のお兄さん】 は
かなり有名になったらしい

ユノも3年生に進級したし
あれから半年以上が経っているから
もうとっくに僕の存在など忘れていると思っていた

これだけ視線を感じるということは
未だに注目されてしまっているのか・・・?

そう言えば 今朝
ユノが出かける時に
『チャンミンが来るって言ったら皆いいなあって言ってたよ』
なんて よくわからないことを言ってたっけ・・・



気にしても仕方ない

僕は 周りの反応に気づかないふりをして
ユノの撮影に没頭した

ユノは 何度も応援や演目に登場した

ユノのクラスは5組中2位につけており
ユノ意外の生徒の出番でも
クラスカラーの赤い鉢巻きを見るたびに
「頑張れー」 と声に出して応援した



昼休みの休憩時間
僕は 父兄の観覧エリアの一番端に座り
持って来た弁当を食べた

ユノに沢山作ったおかずやおにぎりの残りを
簡単に詰めたものだ

「天気もいいし最高だな」

ユノの雄姿を見ることができて
おにぎりもより美味しく感じた

本当は 缶ビールでも飲みたかった

でも 周りは女性が殆どで
祖父母と思われる人や父親と思われる人が
本当に少なかったので
妙に目立つのも避けたくてアルコールは諦めた





午後の競技開始まで まだ20分くらいはある

トイレも済ませて その辺を少し散歩でもしてくるか・・・

大した荷物もない僕は
カメラの入っているバッグを持つと席を立ち
競技場の回りを散策しようと歩き出した

広い公園の中にある競技場は広く本格的で
陸上の公式競技大会も行われるところだけあって
普段は目にすることもないような
砲丸投げの時に選手の左右に立てる防護ネットのようなものまであった

よくよく見渡すと
観客席も多く 設備も整っていた

きっとオリンピック予選なども行われるのだろう

僕の時代は 学校のグラウンドだったから
こんな立派な競技場で
体育祭ができるユノたちは恵まれているな



公園内には綺麗な花壇もたくさんあり
隅々まで手入れされているようで
所狭しと花が咲いていた

ここのところ
ゆっくりと花を愛でる機会もなかった僕は
しゃがみ込んでカメラを構えた

なんて 素晴らしい被写体

たまには植物を撮るのも気持ちがいいもんだなと思い
花壇の花の前でシャッターを切っていた



『チャンミン!』

「あれ?ユノ どうしたの?」

『どうしたの?じゃねえよ
探したじゃん
みんながチャンミンに会いたいんだってさ』

カメラを持って立ち上がると
ユノの後ろには 
ぞろぞろと10人ほどのクラスメイトが立っていた



「えっ? 僕に?」

『そうだよ チャンミンは有名人なんだから
保護者の席に行ったのにチャンミンいないから探したんだぜ』

「そうだったの? ごめんごめん
まだ時間あるから散歩しようと思って」

ユノと会話をしていると
何やら女子数人が口を押えてヒソヒソと話している

『はい この人がチャンミン
俺の親戚のお兄ちゃん』

”わぁ~ イケメン”

”マジ? えーカッコいい~”

”ユノもカッコいいけど2人並ぶとスゲーイケメンズ”

何が何やら わからないけれど
どうやら ユノの親戚のお兄ちゃんを
わざわざ見に来たってことらしい



ユノのクラスメイトやサッカー部の友達が
代わる代わる僕に挨拶をする

僕も いつもユノがお世話になっている友達たちにお礼を言い
体育祭頑張ってと伝えたら

3、4人の女子たちは
”キャー話しちゃった”
”彼女いるんですか? キャー聞いちゃった”
”ちょっと失礼だよーすみません”
キャッキャと飛び跳ねて盛り上がっていた

これが いわゆるJKという生き物か・・・

可愛いというか賑やかと言うか・・・

僕の高校時代に比べると
皆 スラリとスタイルも良く
少しメイクしているような綺麗な娘が多かった

『ハイハイ もう終わり
わかった?嘘じゃないだろ?』

”うん 噂通り!”

ユノは どうやら僕に会わせろと言われていたようだ

『じゃあ チャンミン 俺たち
もう戻るね
午後もちゃんと見ててよ
リレーと騎馬戦もあるから』

「うん 楽しみにしてるよ」



ユノは 何度も振り返り
僕に向かって大きく手を振って
競技場に戻って行った



ユノは ああいう仲間たちに囲まれて
日々の学校生活を送っているんだ

全く世代の違う若者たちを
微笑ましく思う反面
羨ましくも感じた

キラキラと輝く
未来ある若者たち

「若いっていいなぁ・・・」

僕は ゆっくりと歩きながら
ひとりごとのように呟いた





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赤い華 63

赤い華51〜





”上手くいけば 
明日の午前中で撮影も終わり
少しゆっくりして月曜に帰るよ”


ユノさんは打ち上げを終え 
新曲のPV撮影も順調みたいだ


沖縄は かなり熱いみたいで
少し焼けたみたい・・・


送られてきたセルカは
ギラギラの太陽に目を細めるユノさん


ドアップの顔写真じゃ
何処にいるのか全くわからないよ


ただ天気が良くて
眩しいんだなって ことだけわかる


少し焼けたユノさんを見るときも
やはり頬が緩む


眩しいのは俺も同じ





平日は仕事をしている俺に
気を遣っているのか
それとも我慢しているのか


電話は ただの一度もかかってきたことはなく
ラインも全部で3度だけ


別に仲のいい友達でもないし
付き合っているわけでもないのだから


当たり前なのに
どこか寂しく感じる自分の心境の変化に驚いた





いつの間にか
ユノさんからの連絡を心待ちにして
ソワソワしている夕方5時


診察が終われば
早くスマホを確認したいなんて
今までになかった自分の変化に
戸惑ってしまう・・・





今日は金曜か・・・


すぐに帰る気にもなれず
俺は おばちゃんの店に行き
ご飯を食べることにした


1人の時はカウンターに座る


家族みたいなものだからと
食べたいものを作ってくれる気遣いが
本当に ありがたい


ビールを いい勢いで飲み干して
お気に入りの銘柄のマッコリへと進む


ここではワインじゃないんだよな・・・





”今日は一人なの?”


おばちゃんは 
お気に入りの ”イケメンユノ君” がいないことが残念そう


俺だって
たまには一人でご飯食べるよ?って
言ってみるものの
何か空しいことに自分でビックリする





俺仕様の辛い豆もやしとキムチのスープを
何も言わずに目の前に置いてくれる


”チャンミン 最近 家に帰ってないでしょ?
伯父さん 心配してたわよ?”


あ・・・


しばらく伯父の家に行っていなかった





ここ日本では
本当の親みたいに
たまには顔を見に行っていた


歩いても10分足らずの距離なのに
ここのところ 御無沙汰だった


とはいえ
実はクリニックの経理関係は
伯母の知り合いの税理士に任せているので
伯母は ときどきクリニックに来るのだった


伯母から俺の様子は聞いているはずなんだけどな・・・


俺の気持ちを見透かすように
”伯母さんも チャンミンが少し元気がないのよって
言ってたわよ”


悩んでいるようにでも見えたのかもしれない
なんて思ったら


”恋煩いじゃない? って言っておいたから大丈夫よ”


えーーーーーっ!!!


ゲホッ!


思わずスープを吐き出しそうになった





おばちゃん・・・





困った俺を嘲笑うかのように
目くばせをして厨房へ逃げて行く丸い背中


完全に茶化されている・・・


でも おばちゃんの鋭さに 
思わず姿勢を正してしまうほどの
緊張感が走った


俺 そんなにわかりやすいのかな?


プレイボーイが聞いて呆れるな・・・





妙に火照る顔を手で仰ぎながら
帰ろうとする俺に 


”チャンミン・・・
余計なお世話かもしれないけど
ユノ君なら大丈夫だと思うわよ
きっと わかりあえる関係に 
なれるんじゃないかな?”


おばちゃんがトドメを刺した





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