くせ 86
『チャンミン 可愛いー』
「なんだよ いきなり」
『あ このまま動かないで』
「・・・」
ユノは 僕を抱きしめたままま呟いた
仮にも ユノを育ててきたはずの僕に
可愛いって どういうことだ?
『俺さ チャンミンが家族で本当に良かった』
「家族って・・・
父親で良かったってこととは違うの?」
ユノがゆっくりと話し出したので
僕は大人しく
抱きしめられたまま聞いていた
『父親なんだけどさ
父親じゃないっていうか
友達でも兄弟でもない
やっぱり家族って言葉がしっくり来るかな』
「よく わからないけど・・・」
『チャンミン 見た目もイケメンだし
年よりぐんと若く見えるから
俺のクラスの奴らも皆
驚いてたよ』
「そう?」
『そりゃあ そうだよ
こんなカッコいい親父 いないって』
「でも 僕が怖がったから
変なことで有名になっちゃったね」
『あははは そうそう
チャンミンは本当に有名人』
「行かない方が良かったかな・・・
ユノ 恥ずかしくない?」
ずっと リビングで立って
抱きあったまま 会話を続けた
『何で恥ずかしいの?
チャンミンの可愛さが皆に知れ渡って
心配では あるけどさ
自慢のチャンミンを見せびらかせたからマル!』
「僕は恥ずかしくてしばらく学校には顔を出せないな」
『来ることないでしょ?
次の面談だけだし』
「うん まあね」
ユノの背中をポンポンと手の平で叩いてみると
以前に比べて随分と固くたくましくなったような気がした
『チャンミンと俺が似てないから
本当にお父さん?って何人も聞かれたんだ
だから 実は親戚のお兄さんなんだって言ったら
全員 信じた』
「え? そんなこと言ったの?」
実は 東方高校には
僕が実の父親でないことは告げていない
ユノが幼かった頃は それはそれは気を遣って
色々と画策したものだけど
高校生なら 敢えて言うこともないなと
ユノと相談して決めたことだった
『サッカー部の子たちは知ってるんでしょ?
僕とユノのこと』
「うん 何人かはね」
小さい頃に事故で両親を亡くして
今は父親代わりの親戚のお兄ちゃんと暮らしてるって
言ってるらしかった
まあ あながち間違ってはいないけど
僕が父親ではまずいのかな?なんて
一瞬 頭をよぎった
まあ 確かに顔は全く似てないし
親戚のお兄ちゃんの方が都合がいいんだろう
その方が僕も気が楽かも・・・
「そっか 親戚のお兄ちゃんは名案かもな?
かなり年は離れてるけどね」
『チャンミンは若く見えるから問題なし』
「ふふ
それより ユノ 逞しくなったね」
『だろ? チャンミンを守れる強い男になりたいからね』
「また言ってる」
『本当のことだもん
身体は随分と逞しくなったんだからな
ほらっ』
ユノが僕の手を
ユノの股間に導いた
「・・・」
咄嗟のことで 僕は固まり
身動きが取れなかった
どうしよう・・・
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
昨日会報が届きました
DVD はまだ観てないんですが
冊子の方はじっくりと拝見
何だか遠い昔のことのように感じる懐かしさでした
ライブはいつになったらできるんでしょうね
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