癒しの T-Garden 赤い海の旅人

WHITE HEAVEN 〜 魅惑のマッサージ 〜 35

魅惑のマッサージ31〜





ユンホさんの意志とは裏腹に
僕とテミンで押し切った形で
ユンホさんの部屋に行くことになった





『あの・・・チャンミンさん
お忙しいんじゃないですか?』


「いえ 今日は本当に久しぶりのお休みなんです
ユンホさんと一緒にいられて嬉しいんです」


”ユンホさん 丁寧にしゃべっちゃって変な感じ
いつもは結構手荒な扱い受けてるよ? 僕”


テミンが拗ねた口調で口を尖らせた


『チャンミンさんは お客様だって言ったろ?』


「お客様よりも個人的な知り合いの方がいいな」


”もう お友達でいいじゃん!
さあ 早くぅ 行こうよ
チャンミン ユンホさん家 凄いんだよ?
楽しみにしててね♪”


『テミン 焼肉はなしな?
帰らなかったんだし』


”えーっ? どうしてー?
さっき ねーちゃんにラインしちゃったし・・・”


「いいじゃないですか? 
なんなら 僕がご馳走します
今日のお礼に
今度 お姉さんも一緒にどうですか?」


”わぁ!いいの? さっすがチャンミン
話がわかるんだなぁ~”


『チャ・・・チャンミンさん・・・貴方は・・・』


「ふふ いいでしょう? ユンホさん
僕 テミンに感謝してるんです
ユンホさんのお家も行ってみたいですし
それとも見てはいけないモノでもあるんですか?」


ユンホさんは 青ざめた顔で僕を見て


『大ありだよ!!!』


珍しく焦って叫んでいた





ニヤニヤしているテミンに
こっそり聞いたところによると・・・


「彼女とか いないの?」


”いないね・・・あの調子じゃ
誰にでも優しくて モテるのに
チャンミンのことしか頭にないらしいよ?”


カァーッと赤くなる僕の顔


ねぇ ユンホさん・・・


僕のこと やっぱり好きってことで間違いないんですよね?





いよいよ ユンホさん家のエントランス


急に恥ずかしくなってドキドキしてきた


大丈夫 テミンがいるじゃないか


そう言い聞かせて 
ゆっくりと後を着いていく


てか いちご倶楽部の目の前じゃじないか?!


信号を渡っただけ・・・


マッサージ店のすぐ近くに
ユンホさんのマンションはあった





気乗りしなさそうなユンホさんが
重たい空気を身に纏い
鍵を開ける・・・


パッと明るくなったその部屋


僕の目に飛び込んできた光景は・・・


ソファーの上には脱ぎっぱなしの服
ダイニングテーブルの上には
飲みかけの蓋が開いたままのペットボトル


コンビニの袋も床に落ちてたりして
ああ ユンホさんは
片づけが苦手なんだと一目瞭然で理解した





『ど・・・どうぞ 上がって?』


照れたように僕を招き入れる


広めの1LDK?


「す・・・凄いですね・・・ホントに」


『チャンミンさんに こんなとこ見られちゃって・・・』


テミンをじっと睨むけれど 
その顔 全然怖くない





”ね? 凄いでしょ?
でもね チャンミン もっと凄いもの
見せてあげる”


テミンに手を引かれて歩き出すと


『あああああー!!!!!
ダメダメダメ!!!
入るなー』


僕たちの前で通せんぼしたユンホさんが
血相を変えて首を横に振っている


一体何があると言うの?





「ダメですか?」


『そんな 首を傾げて聞かれても
ダメなものは ダメ』


”いいじゃん チャンミンだよ?”


『だからダメなんだよ』


”もう・・・往生際が悪いなぁ
好きなんでしょ? いいじゃん 見せちゃいなよ”


「・・・?」


『チャンミンさん・・・約束してください
私の部屋を見て 多分びっくりすると思いますが
今日限り 忘れてください 
お願いします
もう あなたに迷惑は かけたくないんです』


「迷惑なんて・・・見てみないとわかりません
いいですよね?」


もしかして ユンホさんは 
自分が僕を好きになると迷惑だと思っているの?


そんなこと ないのに・・・





きっと ここは寝室なんだ


”開けるよ?”


ユンホさんは諦めたように また天井を仰ぎ


『Oh My God・・・』


小さく呟いた





一人暮らしのユンホさんの寝室


禁断の香り満載でドキドキしながら入った部屋


そこは 壁一面から天井まで
隙間が殆どないくらいにびっしりと 
僕のポスターが貼ってあった





㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️ ㊙️

昨年末のファンミーティングのVOD
V LIVE で観られましたよ〜🤩
当日はリアタイできなかったので悲しかったのですが
後からチケット買えるということがわかり
今年の春に購入だけしておきました
まだ全てを観たわけではありませんが
毎日少しずつ観ていきたいと思います😍



応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村




スポンサーサイト



くせ 49

202012041001357c2.jpeg






『チャンミン! やったよ 合格
俺 合格した!』

「ほんと? やったね ユノ おめでとう!
本当におめでとう!」





合格発表は NET 発表と学内掲示があった

そのどちらも 午前10時

ユノは どうしても現地に見に行きたいと言ってきかなかった

高校だと 親子で見に来る子受験生も多いだろうけれど
ユノは 一人で見に行くから
チャンミンは 家で待っていてと言った

僕は ユノのしたいようにした方がいいと思い
その日は ユノを送り出してから
自室で 仕事の傍ら
合格発表を見た

どんな結果になろうとも
受け入れなくてはならないけれど
ユノの気持ちは東方高校だけに向いていたため
万が一 いい結果が出なかった場合の
心の準備が必要だと思ったからだ





ドキドキした

自分が高校や大学の合格発表を見た時よりも遥かに・・・

目を閉じて 深呼吸
一度 胸を撫でおろしてからパソコン画面と向き合った

事前に配布されていた閲覧パスワードを入力する

そして Enter キーを叩いた





ユノの受験番号を見つけた時は
思わず じわりと涙が滲んだ

「ユノ 良かったね・・・」

暫く パソコンの前で喜びを堪能した





ユノの結果は 
僕の子育ての結果でもある

子育てには 一般論はあっても
正解不正解は ないと思っている

導きかたは
その子供の持つ資質や性格によって違うし
親の職業や家族構成 環境 
通っている学校や友達など
子供を取り巻く様々な条件によって
千差万別だと思うからだ

僕の この考え方も合っているのかどうかすらわからないけれど
僕なりに 施設の子やユノを見てきて感じたことだった

100人いたら100通りの育て方がある

合格までの道筋も100通りだ

結果を見て
僕は 心底ほっとしたのだった





勿論 頑張ったのはユノ自身

今回の東方高校合格という事実は
ユノにとって 大きな自信になるはずだ

だから その後すぐに
ユノから電話がかかってきたときは
その明るい弾んだ声に
ユノを育ててきて良かったと改めて思った

僕が 合格発表を先に見たことは
ユノには言わないつもりだ

僕の心の中だけにとどめておく

ユノが帰って来たら
もっともっと喜んであげたい





電話を切ってから
受け取り書類を忘れないようにLINEを入れ
帰りを待った

今日は ユノの好きなものを作ってあげよう

『ただいまー』

ユノが 大きな声で玄関のドアを開けたのは
電話を切ってから1時間ほど経ったときだった

「お帰りー ユノ おめでとう!
よく頑張ったね」

『チャンミン』

ユノは 靴を乱暴に脱ぎ捨てるなり
僕に勢いよく抱きついた

「おーっと ユノ」

『ありがとう チャンミン
チャンミンのおかげだよ
やったー』

「ユノが頑張ったんだよ」

ユノは どれだけの喜びを
僕にくれるんだろう

ユノと暮らすようになってから
僕は 生きていることを実感することが増えたし
笑顔でいられることが多くなったんだ

ユノの存在は
ますます大きくなっている

『ついにチャンミンと同じ学校に通えるんだよ?
東方高校の生徒になれるんだよ
嬉しい!』

「うんうん そうだね
同じ東方高校だね」

ぎゅうぎゅうと抱きついてくるユノを
僕も思い切り 抱きしめ返して
その喜びを受け止めた





学校の担任の先生や
通っている塾に 合格の報告をしに行ったり
僕は 施設に連絡をしたりして
あっと言う間に時間は過ぎた

晩御飯は ユノの希望でハンバーグ
デザートは施設の帰りに買ってきた
ユノの好物 ”アップルパイ”

これからの事や
提出書類等を確認しているうちに
夜になった

「ユノ 先にお風呂に入っておいで
疲れただろう?」

『うん そうする』





食器を片付けている僕のそばに
パジャマを持ったユノが来た

『今夜は一緒に寝てね』

「・・・うん」

そう言えば ご褒美って言ってたっけ・・・

満面の笑顔で 風呂場に入って行くユノの背中を見て
何故か 少しドキドキした





応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村




WHITE HEAVEN ~ 魅惑のマッサージ ~ 34

魅惑のマッサージ31〜





『チャンミンさん・・・いいんですか?』


「いいんですよ
なんかテミンくんて可愛いですね
ユンホさんの弟みたいです」


『テミンの姉貴のテヨンが同級生なんです
幼馴染で家も近所で・・・
テミンは小さい頃からずっと あんな感じで
私によく懐いて遊んでいたんです
ずうずうしく ご一緒することになってすみません
アイツ 憎めないところがあって・・・』


「わかりますよ
あんな風に スーッと
嫌味なく その場に入りこめるっていうのは
持って生まれた才能ですよね?
僕はこう見えて人見知りなんで
テミンくんが羨ましいです」


『知ってます・・・
チャンミンさんが人見知りだって』


「ユンホさん
ありがとうございます
僕は今 感激で胸がいっぱいです
今日 勇気を出して ここに来て良かったです」


『チャンミンさん・・・』


「ユンホさん・・・」


思わず 見つめ合ってしまう





”ただ~いま~”


慌てて視線を外した俺たちを見て テミンが言う


”なんか・・・なんかなの?”


『何?』


”今 ちょっと・・・
ううん 何でもない”


「テミンくん ありがとう
さあ 冷めないうちに食べましょう」


”う・・・うん
はい これチャンミンのビール
ユンホさんは これでいい?”


『だから 呼び捨ては止めろって言ってんだろ?』


”てへっ・・・ごめんなさい
でも チャンミンさん・・・とか なんかこそばゆい感じ
いつもテレビとかで見てる人だし・・・
すみません”


「チャンミンでいいですよ?
仲良くなれたみたいで嬉しいです
テミン君はユンホさんの弟みたいだから・・・」


”ほんと?ラッキー!”


いつまでも 喋り続けそうなテミンを制して
ピザを食べようと誘う


『おっ チョコドリンク サンキュ
お前 わかってんな〜』


頭をなでてやると
嬉しそうに笑うテミン


”ユンホさんは 黙ってりゃカッコイイのに
チョコとかいちごとか そんなのばっかり飲んでんだよ”


本当にこいつは可愛い奴なんだけど・・・


チャンミンさんの前で
頼むから変なこと 言わないでくれよ・・・?


祈るような気持ちで
狭いテーブルの上にピザを広げた





「ユンホさん・・・
チョコレートドリンクにピザなんですか?
お酒は苦手なんですか?
せめてお茶とか」


『あ・・・酒は飲めなくはないけど
あまり 強くはないんです
それに・・・酔っぱらってしまうから・・・』


「酔っぱらったユンホさんかぁ
見てみたいな♪
今度は是非 酔ってレロレロになったところを見せてくださいね」


『そんなわけには・・・
お客様の前で あり得ません』


チャンミンさんこそ!
酔ってレロレロになった姿を見せてくれよ・・・


”チャンミンは お酒 強いんだよね?
チャンミンのことは全部 ユンホさんが教えてくれるの”


「クックックッ・・・」


肩を揺らして笑うチャンミンさん


”テミン”


「お酒は 弱くはないですねぇ
どちらかと言えば 好き・・・ですね」


”ふーん ユンホさんと正反対だね?
ユンホさんは お酒より甘いものなんだよ?
ピザにチョコとか マジあり得ないでしょ?
いっただきま~す!”


「だから いちご倶楽部なんて 甘~い名前にしたんですね?
テミンくん もっともっとユンホさんのこと
教えてくれる?」


”うん わかっった あ テミンでいいよ
で? 2人は知り合いだったの?”


『大切なお客様だよ
なんか文句あっか?』





楽しそうに話すテミンとチャンミンさん


ダンスのこととか
チャンミンさんの仕事のこととか・・・


『テミン
これ食べたら もう帰れよ?』


”ん・・・でもチャンミンが聞きたいって”


「そうですよ 色々聞きたいから帰らないでほしいな
時間は大丈夫ですか?」


”全然大丈夫 ノープロブレムだよ
ユンホさんは とにかくね
チャンミンが大好きなんだよ”


『テミン!』


「ユンホさん 僕は嬉しいですよ
とってもとっても嬉しいです」


『そ そうですか・・・』


隣りで嬉しそうにピザを平らげていくチャンミンさん


大食いって本当だったんだ・・・


こんな量 普通食えないって・・・


あのスマートな身体の何処に
こんな沢山の食べ物が入るんだ?





頭に浮かぶのはチャンミンさんの裸体


鍛えられて固い胸板は 
間違いなく男のそれであるはずなのに
妙に細い腰と綺麗な足


下半身の体毛が
可愛らしい顔からは想像もつかないくらい
エロくて 卑猥で・・・


ああ 堪んない・・・ 


大きな口に入り込むのはチーズが糸を引くピザなのに
口が開いただけで・・・あ・・・


ビールをゴクッと飲み干すときの喉ぼとけの動きも大きくて
上を向いて喘ぐ姿と・・・ダブる


ヤバいヤバい・・・


またマッサージしたくなってきた


もう 止めようって決めたのに・・・





”ユンホさん チャンミンがデビューしたころからのファンなんだよ”


「そうなんですか・・・?
もう 嬉しすぎますね
だから あんなマッサージを?」


『ぶーっ!』


”もうっ 吐き出すなよ”


『悪い・・・すみません チャンミンさん・・・』


「いえ 僕は」


”美味しいね このピザ”


「美味しいですね」


『ああ』





”ねぇ ユンホさん!
食べたらさ チャンミンさんをお部屋に連れて行ったら?”


『えっ?』


俺は固まってしまった・・・


テミン・・・


もっと早く返すべきだった・・・





🍺 🍺 🍺 🍺 🍺 🍺 🍺 🍺 🍺 🍺

30話も過ぎたことだし
そろそろ お話のタイトル画を
変更しようと思っていたのですが
少し遅れて ようやく変更
ちょっと 遊び過ぎましたかね・・・😂
こんなラブリーなベッドで抱き合う2人とか
想像しただけで顔がにやけます😍
    


応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村





くせ 48

202012041001357c2.jpeg






2学期になると いよいよ受験モードになった

ユノは 夏期講習に通った塾に
引き続き 通うことになった

部活中心だった夏前のユノは
正直なところ
勉強は中の中

担任の先生からも
東方高校は難しいと言われていたくらい
並みの成績

ところが
夏期講習に通い始めた成果が
思いの外 早く表れたのだ

夏休み最後のテストと
2学期最初のテストで
1学期とは 比べ物にならない成績を叩き出した

夏休みも 講習でわからなかったところは
夜 僕が教えた

「居残って 塾の先生に聞いてきた方がいいんじゃないの?」

何度 提案してみても

『昼間はずっと 先生の授業受けてるんだもん
夜は チャンミンに教えてもらいたい
だって 俺の家庭教師でしょ?』

ひたすら その考えを曲げなかったのは
ある意味 凄いことだ

『チャンミンと一緒にいる時間が減ってるから
夜くらい 一緒にいたい』

そう言われると
僕も 無理に進めることはできなかった





その成果がテストの点数となって
はっきりと表れたのだから
文句も言えない

「ユノ 凄いじゃないか
こんなに点数が上がるなんて」

『んーたまたま 得意なとこが出たんだよ』

珍しく 恥ずかしそうに謙遜したり

『チャンミンに教えてもらったから』

僕を褒め称えたりした

ユノが頑張ったことだけは確かなので
基礎力が ついてきていることは
ユノにとって 明るい材料だ





難しいだろうと言っていた
担任の先生も
秋の面談時には かなり前向きなアドバイスをくれた

これまでの成績からして
内申点が そんなに高くなかったユノだけど
クラスでの人気ぶりや
小さな文化祭でや体育祭の活躍などを考慮され
思ったよりも いい点数がつけられそうだと
担任の先生は言った

当日のテストの点数次第では
合格も夢じゃないと・・・





ユノは 見違えるほど頑張った

僕は ひたすらユノに美味しいものを食べさせることだけを考えて
家事に徹した

冬休みも講習に通い
雪が散らつく寒い年明けも
ラストスパートをかけて踏ん張った

冬の寒さが幾分か和らぎ
梅の木の蕾が膨らみだした頃

ユノは15歳になり
受験も本番を迎えた

同じ月に産まれた僕も
少し遅れて誕生日を迎え
32歳になった





ユノと出逢ってから
そろそろ10年か・・・

上手くいっている親子になれたと思う

これから先のユノの人生が
光輝くものであってほしい

僕の願いは ただ それだけ・・・





『チャンミン』

「ユノ これまで頑張ったんだ
いつも通りにね」

『うん ありがとう』

ユノは 僕に抱きついた

僕も ユノを抱きしめ返し
背中をポンポンと叩いた

「きっと大丈夫だよ
落ち着いてね」

『任せとけ』

「いってらっしゃい」

本命の東方高校の受験の朝

幾分 緊張した面持ちのユノに
僕は 極力普段と変わらぬ態度で接するようにした

ユノの希望もあって
朝は チャンミン特製野菜スープに
ポーチドエッグを入れたものを用意すると
美味しい美味しいと言いながら
ぺろりと平らげて行った





そして もうすぐ卒業だという頃

ユノは 東方高校に合格した





応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村




WHITE HEAVEN 〜 魅惑のマッサージ 〜 33

魅惑のマッサージ1〜





ユンホさんが僕を・・・


僕のことを好きだと言った


これって これって 両想い?


天にも昇る気持ちで用を足した





ピザも美味しく食べられそう!!!





僕は今 とっても にやけているに違いない


ああ どうしよう


ユンホさん・・・


僕 幸せだ・・・


食べ終わったら またマッサージしてもらおうかな?


なんて 不埒なことを考えて
トイレから出ようとしたとき
またもや インターフォン♪





ガチャッとドアが開く音がして
聞こえて来たのは・・・


”あ~良かった 開いてた~
ユンホさん いたんだ~
最近 夜 お店やってないじゃん
もう いないかと思ったんだ
あのさ・・・ん?
なにこれ いい匂い
わっ! ピザだ うまそー”


『おい テミン 何だよ?
いきなり・・・』


”あ ごめん・・・
あのさ 言いにくいんだけど・・・”


『何だよ さっさと言えよ?
見てわからない? 取り込み中なの』


”うん あのね・・・
見つかっちゃったんだ ねーちゃんに
昨日のチャンミンのエッチなポスター やっぱり返して?
あれだけは あげられないって叱られちゃった
相当貴重なんだって”


『そんなことだろうと思ったよ
テヨン 怒ると怖いだろ?』


”こえ-なんてもんじゃないんだから・・・
ユンホさん ちゃんと使った?
あの時のチャンミン もっと凄いのあるらしいよ
どうして こんなに色気あるんだろーね?
細いのにさ”


『お前も 細いのにな』


”ねーねー で?
使ったの? あのポスター”


『くだらねーこと言ってないで帰れ
俺 テヨンに怒られるのだけは ごめんだからな
さっさと持って帰れよ
ほら 早くっ』


”何だよ いいじゃん
ずっと チャンミンチャンミンって言ってたくせに
チャンミンがいるからって女のコともつき合わないし
最近は夜の飲みも全部断ってるって
ねーちゃん言ってたよ?
さては できた? いい人”


『お前ね ホント 口が減らないな
はいはい また今度ね』


”もうーっ ピザくらい食べさせてよ~”


『ダーメ!』


”ケチ あ そうか・・・
これから来るんでしょ?
一緒に食べる相手が・・・
なるほどね~ だからか はは~ん”


『テミン いい加減にしろよ?
頼むから帰って
今度 焼肉奢ってやるからさ』


”ほんと? やったー
じゃあ ねーちゃんも一緒ね”


『なんで そうなるんだよ』





2人の会話は蜜の味♪


ずっと聞いていたいくらい


テミンのお姉さんはテヨンさんって言うのか・・・


ユンホさんとも相当親しい姉弟なんだな・・・





今 僕が出て行ったら テミンは驚くかな?


ちょとイタズラ心に火がついた僕は
テミンとご対面することにした


なんか 仲良くしておいた方が良さそうじゃない?


ユンホさん・・・いいよね?





いまだ ブツブツ言いながら
背中を押されて
帰らされそうになっているテミンに
背後から声をかけた


「こんばんは」


2人同時に振り返った瞬間


”えっ?”


『あっ・・・!』


僕を見るテミンの驚いた顔と
ユンホさんの驚きながらも
瞬時に赤くなった顔


並んでると なんか本当の兄弟みたいだよ





”チャ・・・チャ・・・チャンミン?”


「初めまして テミンくん
チャンミンです」


にっこり笑ってご挨拶


”えっ? ちょっ・・・ちょっと待って!
待って待って待って?
今 何が起こってるの?
えっ? ユンホさん 何これ?
どうしてチャンミンがいるの?”


あ~あ 見つかっちゃった・・・
とでも言いたげなユンホさんが
目を閉じて天井を仰ぐ


「テミンくん 一緒にピザを食べましょうか?」


『えっ チャンミンさん・・・』


「テミンくんは迷惑ですか?」


”・・・” 


ぶるぶると首を横に振って YES の返事


「いいでしょう? ユンホさん?」


『あ・・・ああ・・・』


ユンホさん そんな悲しげな顔しないで・・・


「テミンくん ユンホさんのこと沢山教えてくれる?」


”うん なんか 夢みたい・・・”


「じゃあ 決まり!
僕 ビール買ってきます
隣り コンビニでしたよね?」


『待って! ダメ!
チャンミンさんは外に出てはいけません
目だってしまうから・・・
テミン! お前 買ってこい』


”えーっ? 僕?
しょーがないなー
じゃあ 行ってくるね
チャンミンはビール?”


『こらっ! 呼び捨てにするな
年上だぞ』


”はーい”


テミンは にこにことビールを買いに行った





困った顔もセクシーなユンホさん


「ユンホさん・・・
僕の年も ちゃんと知ってくれているんですね」


『あっ・・・』


またまた 決まり悪そうに頭を掻いて
照れる感じが何とも可愛らしい





「ピザ食べながら ゆっくりお話しましょう
好きな人のこと もっと知りたいから」


『チャンミンさん・・・』


ユンホさんは 目を閉じて また天井を仰ぎ


胸の前で十字を切った





🍕 🍕 🍕 🍕 🍕 🍕 🍕 🍕 🍕 🍕

昨日は【くせ】の更新ができず
ごめんなさいです🙇‍♀️
今日は更新しますね♪



応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村




WHITE HEAVEN 〜 魅惑のマッサージ 〜 32

この記事を閲覧するにはパスワードが必要です
パスワード入力

くせ 47

202012041001357c2.jpeg






今年の夏は とても暑い

ユノは毎朝
ドンへ君のお母さんから いただいたスイカを食べて
今日も一日中塾かあ〜と ぶつぶつ言いながらも
僕の作ったお弁当を持ち
元気に出かけていった

夕方早目に帰ってくる日もあり 
そんな時は2人でスイカを食べた

僕は僕で
仕事をし おやつにスイカを食べたりして
ユノの帰りを待つ日々を送った

あんなに大きかったスイカが
数日で残り8分の1くらいになった





今日はもう仕事も終わったし
暑さのせいか 身体がだるく感じて
ソファーで昼寝することにしよう

僕はエアコンを調節して
久しぶりに ソファーで横になった





2時間くらい寝ちゃったかな・・・

蝉の声が聞こえて
目を覚ますと時計は午後4時を指していた

何気なくテレビをつけると
ドラマの再放送らしきもの

ちょうど主人公のカップルの
際どいラブシーンの最中だった

“あっ・・・やめて・・・“

この暑い時に熱いラブシーン

消してしまおうかとも思ったけれど
恋人らしき女の服を強引に脱がす男の横顔が
少しばかりユノに似ているように感じて
思わず観てしまった

ユノもこんな風に
女性の服を脱がすようになるのだろうか?

“お願い・・・あっ“

“待ってたんだろ?“

“あ・・・“

強引に脱がされ 唇を奪われ
男の手は女の胸を少し乱暴に揉みしだいている

“どうだ?“

“あ・・・“

“俺のはこんなに大きくなってる
いいだろう?“

男が 無理矢理 女の手を
自分の股間に導くと
さっきまで 恥ずかしがっていた女が
“ん・・・大きくて固い・・・“ と呟いた





まるでAVのような古めかしいドラマの声に
ゴクリと唾を飲み込んで
その俳優に見惚れた

似ている・・・

やけに 似ているんだ

以前は ユノも僕のモノを
触って寝ていたことを思い出す

もう 流石に
触らせるわけにはいかないけれど
テレビを観ているうちに
自分の股間がだんだん固く起き上がってきたことに気づく

そういえば 
久しぶりだ・・・

引っ越しや ユノの進路のことなどにかかりきりで
こんなこと 忘れてしまっていた

僕は 別に性欲がないわけではないのに・・・





目を閉じて
慌ててベルトを外し
下着の中に手を入れ 股間を弄る

みるみるうちに
大きく固く勃ち上がる自分の中心が不思議だ

耳には テレビから聞こえる声が届く

“あ・・・“

女に握らせた手を動かしているのだろう

男が 小さく呻くような声

以前 恋人と身体を重ねたときに
聞いたような声だ

男同士の交わりは
どちらも同じような声を出し合う

「んっ・・・あ・・・」

目を閉じたまま
僕は テレビドラマの中の俳優の声に
耳を傾けながら
自分の昂りをひたすら擦り続けた

「ああっ・・・は・・・んっ・・・」






あっという間に
手の平では抱えきれないくらいの量が出た

溜まってたんだな・・・

たまには ユノがいないときに
出しておかないとな・・・

2人でテレビを観ているときに
反応でもしてしまったら大変だ

時計を見ると
4時半を過ぎていた

今日はユノが5時すぎには帰ってくる

テレビを消し
シャワールームに駆け込んだ

今 誰を思ってしたわけでもない

そんな相手はいないのだ

でも 身体が男である以上
定期的に吐き出さないと溜まる一方

頭からシャワーを浴びて
全身をスッキリさせると
缶ビールを開けた

ユノが帰ってくる前に飲んでしまおう

そういえば
年頃のユノは性欲の処理は
どうしているんだろう?

最近は あまりそういう話もしないし
ユノには 相変わらず彼女はいない

受験が無事に済んだら
前々から気になっているユノの性癖について
真剣に気にしないといけないなと
改めて思った夕方だった





しばらくしてユノが帰宅し
僕たちは晩ご飯を食べながら
塾の先生の話を聞いたり
これからの予定を話したりした





蝉の声が少なくなり
トンボが飛び出した頃
夏期講習は終わり

週末はプールで身体を疲れさせ
平日は殆どを塾で過ごしたユノの夏休みも終わり
2学期が始まった





応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村





WHITE HEAVEN 〜 魅惑のマッサージ 〜 31

魅惑のマッサージ1〜





ユンホさんに真面目なマッサージをしてもらった日


ユンホさんの店で会った テミン・・・


どこの誰だか知らないけど
ユンホさんの知り合いみたい


年齢不詳の中性的な彼のおかげで
ユンホさんが本当に僕のファンだってことが再確認できたし
慌てた気まずそうな顔も見れたし


ラッキーだな





今日は 休みを有意義に使わなくちゃ


次はいつ休めるかわからないから・・・


もうテミンも帰っただろうと思われる夕方
ユンホさんの店から持って帰った
ショップカードに書いてある電話番号をダイヤルした


トウルルルル〜


2回コールで繋がってホッとしたのも束の間


『はい あなたの癒し ”いちご倶楽部” でございます』


ゲッ・・・


ユンホさんの店 そんな名前だったんだ・・・


ダサダサのネーミングにドン引きした


今更ながら ユンホさんについて何も知らないんだと再認識


わかっているのは
ユンホさんの職業と
僕のファンであるということ


たったそれだけ・・・


それにしても このセンスのない店名は
ユンホさんの好みなのだろうか?


コスプレの若いコが
いかがわしいサービスをしてくれる
そのテの店とイメ-ジがダブる・・・


『もしもし? “いちご倶楽部“ ですが どちら様ですか?』


「あっ・・・えっと・・・チャンミンです
ユンホさんですよね?」


『チャンミンさん 先ほどは・・・』


「ああ・・・いいんです・・・
それより今はお客さんは いませんか?」


『はい 今日はもう営業を終えて
片付け中です』


「そうですか?
今夜は何かご予定は おありですか?」


『予定? いえ・・・別に・・・』


「なら 今日は夜の営業をしていただけませんか?
あっ 勘違いしないでくださいね
何もしてくれなくて結構です
ただ ユンホさんと少し話がしたいんです
お店に行ってもいいですか?」


『話・・・ですか?
お断りしたいところですが先ほどのお釣り銭を
お返ししたいですし 
無礼をお詫びしたいので どうぞいらしてください』


断る理由・・・ないですよね?


僕は すぐさま ”いちご倶楽部” に向かった


デリバリーのピザを頼んで・・・





タクシーを降りる際
店の看板に目をやると
本当に ”いちご倶楽部” と書いてある


正直 引くな・・・


しかも あなたの癒し・・・って一体どんな癒しだよ?!


まさか 他の客にもあんなことしてるの・・・?





『お待ちしておりました』


しっかりと白衣を着こんで
僕を出迎えたユンホさん


白衣のボタン ハズレそう・・・


少しキツイんですね
その下も首まできっちりと隠したシャツにネクタイ・・・


そんなに警戒しなくても・・・


「突然 すみません」


『いえ 私の方こそ
昼間は大変失礼なところをお見せしてしまって・・・
お釣りもそのままで本当にすみませんでした
あのお客さんの言ったことは気にしないでください』


「テミン・・・という少年ですか?
随分 親しげな感じでしたね?
僕のポスターって言ってましたよね
見せていただけますか?」


『えっ・・・それは・・・』


「気になります」


『テミンは友達の弟で ああ見えてダンサーなんです
高校生に良く間違えられますが大人です
よくマッサージに来るんですよ』


聞いてもいないのに
テミンのことを話すユンホさん


「で 僕のことを話したんですか?」


『はい・・・あ ここに来たとか
そういうことは言っていません
私があなたの大ファンだと前に言ったんです
そうしたら・・・』


バツが悪そうにユンホさんが広げた僕のポスターは
黒い革のパンツを履いて
上半身が裸のステージ上の写真だった


T1STORY 上海①


ああ・・・あのライブの時のものだ・・・





これを見て
ユンホさんが一人で・・・とか
想像するだけで もう鼻血が出そうだ


『別に僕が頼んだわけではなくてですね
テミンが勝手に・・・』


言い訳をするユンホさんの焦り具合も楽しくて
僕は そんなユンホさんを見ていたら
返って 見えない色気のようなものを感じてしまい
やっぱり このまま一見客を装い続けるのは無理があると悟った





「ユンホさん・・・
今夜 この僕を見て一人で抜くんですか?」


『チャンミンさん! 何をおっしゃるんですか
そんな・・・』


「これ見てムラッとたりします?」


『あなたは意地悪だ・・・』


「すみません 僕 嬉しくて・・・」


『えっ?』


「だって ユンホさんが僕に欲情してくれるってことでしょう?」


『よ・・・欲情?!
なんてことを そんなこと・・・
チャンミンさん これは先ほどのお釣りです
お話が済んだら もう今日はお帰りください
夜になりますし・・・』


「ああ すみません 
今日は こんなこと言うつもりじゃなかったのに・・・」





すぐ近くに マッサージ用とはいえ
ベッドがあるこの部屋で
ただ 普通に話だけして帰るなんて
そもそも無理な計画だったのかもしれない


お互い なんだか気まずくて 
静かな部屋が しばし続く沈黙によって更に静かに感じられる





せっかく ここまで来たんだ


今日は やっぱり はっきりさせよう


僕の気持ちを正直に伝えよう


ユンホさんと二人で密室にいるというだけで
僕の身体は こんなにも火照っているのだから・・・





何か言わなくては と思ったのか


「ユンホさん・・・」


『チャンミンさん・・・』


二人が同時に口を開いた





🧡 🧡 🧡 🧡 🧡 🧡 🧡 🧡 🧡 🧡

テミン登場です
テミンはいい子ですよ〜😘



応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村




くせ 46

202012041001357c2.jpeg






ユノとドンヘ君は
とても楽しそうにゲームをしたり
学校の話をしたりして時間を過ごし
ドンへ君は 夕飯もうちで食べてから帰っていった

ドンへ君のお母さんが
子供の気持ちを考える 話のわかる人で良かった

受験勉強の合間の息抜きに
たまには友達と話す時間も必要だと思っている僕と
同じような意見だった

あまり遅くならないようにと8時には
帰ってもらうようにし
僕とユノもその後
ゆっくりとお風呂に入った





「ユノ このスイカ 立派だね
こんな大きいの売ってないよ」

僕は スイカを切る前に
ユノに見せた

『うん 俺も見たことない
ドンへは お爺ちゃんとお婆ちゃんが
熊本にいるんだって』

「スイカの産地だよね」

『小さい頃から毎年
夏休みは熊本に遊びにいっていたんだって
近くに綺麗な川があって
スイカは川で冷やすって言ってたよ』

「いいね
僕も小さい頃 田舎のお婆ちゃんのところに
遊びに行くっていう友達が羨ましかったな」

両親の親も近所にいたから
田舎のお爺ちゃん家とか憧れたことを思い出した

その代わりに 
家族で旅行に行ったりしていたわけだけど
小学生の頃は
2学期が始まった時に 夏休みの宿題として
自由研究とか絵日記の提出があり
自然の中での祖父母宅での出来事を書いてくる友達が
とても羨ましかったことを覚えている





ユノには 祖父母はいたのだろうか・・・?

両親が事故に遭う以前から
親戚はいなかったと報告は受けていたから
既に他界していたのかもしれない

ご両親に兄弟がなければ
親戚もいないということになる





スイカがあまりに大きいので
まず半分に切り それをまた半分に切った

冷蔵庫の中は
ほぼスイカで埋まり
これは しばらくスイカ漬けだねって
2人で笑い合った

味見したくて
少し切ってみたら かなり甘い

これは美味しい

けれど
スイカは やはり冷たいのが美味しい

きっと明日はもっと美味しく食べられるだろう





プールで疲れたのか
ユノは その晩
いつもよりも少し早めにベッドに潜り込み
あっという間に寝てしまった

こうして
一人で眠ることにも
どんどん慣れていくのだろう

僕が望んだことではあるけれど
嬉しいような
それでいて少し寂しいような
複雑な気持ちになった

僕は
ポカンと口を開けて眠っている
ユノのタオルケットをかけ直してやり
そっと部屋のドアを閉めた

そのまま寝てしまうのは
何だか勿体ないような気がして
僕は缶ビールを取り出した

リビングの横の窓を開けると
真夏特有の生暖かい風が吹き込んで来る

窓辺にもたれ
1人ビールを飲み干した





応援よろしくお願いしま~す♪



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村





WHITE HEAVEN 〜 魅惑のマッサージ 〜 30

この記事を閲覧するにはパスワードが必要です
パスワード入力