癒しの T-Garden 赤い海の旅人

あなたに出逢うまでは・・・ 6

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CHICKEN HEART 4

Chicken Heart タイトル画





僕は毎日が楽しくなった


どんなお弁当を作ろうか?
彼は何が好きなんだろう?
何を作ったら喜んでくれるだろう?


気づけば
メガネの彼のことばかり
考えていた





今日はいい魚が手に入ったから
魚の弁当だ


好き嫌いが分かれるかもしれないなと思い
一つはサバの塩焼き弁当にし和食を好む人向けにし
もう一つは若い人でも食べやすいように
たらのカレー風味のムニエルにした


付け合わせもあまり地味すぎるものよりは
楽しく食べられるように色を付けたり
味のバリエーションを増やしたりして
飽きさせないように考えた


サバの塩焼きにはきんぴらごぼうや卵焼き
いんげんの胡麻和えなどを入れ
徹底的に和風にしてみた
きっといつものおじさんは喜ぶだろうな


たらのカレー風味ムニエルには
カラフルな付け合わせ
赤や黄色のパプリカを多めに使ったラタトゥイユ
ポテトサラダにはアスパラを添えて
彩りに工夫をしてみた


僕は考えた
メガネの彼はきっと今日もここで食べるだろうから
一つだけ容器に詰めないで置いておこう


一人分余計に仕入れればいい話なんだけど
予算もあるし・・・
でも 明日からは1人分増やしてみようか・・・


正確には自分の分やシェフ夫妻に味見がてら
食べてもらう分も入れると現在23人分仕入れている
その食材を24人で分ければいいのか?


何とかしてメガネの彼に食べてもらう方法を考えながら
調理をしている午前中が
僕はとても幸せだった





「いらっしゃいませ」


『こんにちは』


今日も逢えた


顔が綻ぶ


でも想定外だったのは
彼が少しだけ
いつもよりも早く来店したことだ


ここで食べてもらうことは誰でもOKだけど
他のお客さんが来ると
彼と話ができないじゃないか・・・


少しだけテンションが下がる


お弁当の説明をすると
想像通り タラのカレー風味のムニエルがいいと言う


待てよ?
ここでプレートに盛り付けて
テーブルに運んだら
これから来るお客さんに
僕のえこひいきがバレてしまう・・・


お弁当の容器に入ったまま
食べてもらわないとダメかな


すると


『あの 今日は持って帰ります』


え・・・


持ち帰り?


彼が喜んで食べてくれる様子を見られるとばかり
思い込んでいた僕は
見事に当てが外れてまた悲しくなった





『あ 迷惑 かな・・・?
毎日 来たりして・・・』


誤解されちゃった?


「いえいえ そんなことはないです
全然ないです
全くないです
寧ろ 毎日来てくれて嬉しいです
僕のお弁当を食べてくれて本当に嬉しいんです
何なら あなたの好きなものを作ります」


一気にまくしたててしまって
ハッと気づいて落ち込んだ


僕は 恥ずかしがり屋で
あまり 自分のことを話したりできない方


だから もくもくと料理を作るこの仕事は
自分に向いていると思っていた


なのに
たった一人のお客さんにこんなに振り回されて
熱く語るなんて・・・


『そう? 良かった
実は僕も 君の作るお弁当がとても美味しくて
毎日食べたいなって思ってるんだ
夜は カップ麺とかだし』


「嬉しいです とても」


なんか 恥ずかしい
褒められたのに 恥ずかしい


メガネの彼も 恥ずかしそうにはにかみながら
僕に向き合って話してくれている


彼も僕と同じ 恥ずかしがり屋さんなのだ


もっともっと話がしたい
目の前の彼のことをもっと知りたい


そんな気持ちに気づいてしまった


2人の間には 間違いなく
少し甘酸っぱい空気が流れていた








”チャンミン君 いるぅ?”


そんな空気を打ち消すように
奥から入ってきたのはシェフの奥さん


慌てて振り向いた僕に
少し驚いたようで


”あら ごめんなさい お邪魔しちゃったかしら?”


「なっ お邪魔とか そんなんじゃないです」


『あ ええ 違います
じゃあ 僕はこれで』


「待って
たら ですよね?」


奥さんに ちょっと待ってくださいと目くばせをして
メガネの彼に
容器にパック済みのお弁当とみそ汁をセットし
袋に入れて渡した


『ありがとう』


「また お待ちしてます」


『また 来ます
じゃあ』


彼は 奥さんにも軽く会釈をして
店を出て行った


明日も 来てくれるといいな





「あ すみません
お待たせしちゃって」


”ううん いいのよ
こっちこそ 急に入ってきちゃって
邪魔してごめんなさいね”


「え あの 別に邪魔とか そんなんじゃないですから」


”いいのいいの
何か いい雰囲気だったわよ”


「・・・」


もう僕は恥ずかしくて真っ赤になってしまった


”ごめんごめん 困らせるつもりはなかったの
ただ とてもお似合いだなって思っちゃって
こんなこと言って悪いけど
私はそういう偏見はないから安心してね
イケメンが二人並んでいてとても絵になっていたのよ
だから つい ごめんなさいね”


「いえ・・・
本当に違うんです
彼は ただのお客さんなので」


”そう わかったわ”


初老とも言える年齢の割には
ものわかりのいい奥さんの言葉に
僕は ますます彼を意識してしまう


”あ お仕事中悪いけど
今日はお弁当一つ余計にもらえないかしら?
払うから”


「大丈夫ですよ
まだありますから」


いつもは夫妻の分だけ渡すお弁当
今日は一つ多く渡した
勿論 代金を受けとるなんてことはせずに


”ありがとうね じゃあ頑張って”


「ありがとうございます」


去り際 厨房の中に並べられた
プレートに盛り付けたたらのムニエルを
ちらっと見て出て行った奥さん


メガネの彼のために用意しておいたものを
見られてしまって
とても気まずい思いをした


でもいいんだ


僕は 明日こそ彼ともっと話をしたいし
ここで食べてもらえるようにしたいと思った


今頃 
家で僕の作ったお弁当を食べているんだ


そう思うだけで
心が満たされた





💛 💛 💛 💛 💛

今日で5月も終わりですね
明日6月からは私の勤めている会社も
リモートワークを減らし出社日を増やすということになりました
6月は7割くらいが出社になる予定です
皆さまも少しずつ元の生活に近づいてますでしょうか?
在宅も良かったんですけどね♪





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あなたに出逢うまでは・・・ 5

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CHICKEN HEART 3

Chicken Heart タイトル画





きょうのお弁当はとんかつ弁当
ひれかつ弁当とロースかつ弁当が半々だ
ひれは少し仕入れ値が張るのだけれど
少ないからいいよとお肉屋さんがおまけしてくれた


ランチタイムの販売も
ドンドン軌道に乗って来て
売り切れる時間は早くなりつつあった


メガネの彼は今日は買いに来てくれるかな・・・
僕よりも少し年上と思われる彼は
どっちを選ぶだろうか?





”君の作るお弁当は
マスターに劣らないくらい美味しいよ
なんなら君がレストランを始めたらいいのに”


常連の町内会のおじさんは
そう言って僕のお弁当を褒めては
毎日買いに来てくれる気のいい人


シェフの大の仲良しなんだ


「僕はまだまだ修行中の身ですけど
いつかはレストランを開いてみたいです」


”君ならきっと成功するよ”


「ありがとうございます」


ほぼ毎日のように繰り返されるやり取りだった





気づけば
お弁当の残りが少ない
メガネの彼はきっとランチタイムの終わりの方にやってくる
きっと・・・


大人しそうな感じだから
あまり人混みとかも好きじゃないのかも


ひれかつ弁当とロースかつ弁当が
残り2個ずつになった時
やはりよく買いに来てくれる近所のおばさんがやってきた


僕はドキドキした
全部買い占められたらどうしよう・・・


そう思ったとき
僕は咄嗟に
ロースかつ弁当を隠してしまった


メガネの彼の顔が浮かび
キッチンのカウンターの影に
さっと横滑りさせて
隠してしまったのだ





”今日はかつなのね
息子も娘も大好きなのよ
2つずついただきたいのだけど
あら?3つしかないのね・・・”


「申し訳ありません」


”仕方ないわね・・・
じゃあ 3つともちょうだい”


「ありがとうございます」


”うちは4人家族なんだけど
今 全員在宅でしょう?
毎日のお昼が大変で
こちらのお弁当は美味しいから助かるわ”


「そう言っていただけると嬉しいです
また よろしくお願いします」


”そうね 
もう少し早く買いに来るわね”


「是非」


ヒヤヒヤしながらも怒らずに買って帰ってくれてホッとした


すぐ後に来たサラリーマン風の人には
申し訳ないけど断った


いつもなら
売り切れと同時出す CLOSE のプレート


でも今日は・・・
出してしまうと
メガネの彼が店に入れないかもしれない


どうか来てくれますように
他のお客さんが来ませんように


お弁当やさんとしては
あるまじき不埒な願いを口にして
天井を見つめて手を合わせた


ああ 僕はえこひいきしている





なぜか
心に引っ掛かる
メガネの彼


今頃 道を歩いているだろうか?などと
考えていたら
カラン♪と店の扉が音を立てた


「あ いらっしゃいませ」


『あ こんにちは』


お互いにっこりと笑って挨拶をした


『今日は 何弁当かな?』


「あの・・・とんかつなんですけど
好きですか?」


『わぁ 嬉しいな
揚げ物食べたいなと思ってたんです』


その時 まだしまっていなかったメニュー表を彼が見た


『ひれかつ 残ってるかな?』


え・・・


ひれかつ・・・


若いから ロースの方がいいだろうと
咄嗟の判断で隠した僕の目論見は
脆くも崩れ去った


泣きたい気分だ


『あ なければいいんだけど』


「ごめんなさい
ロースかつ弁当が一つしか残ってなくて」


『そうか じゃあロースかつ弁当を』


「すみません
ひれかつなくて・・・」


『いや いいんだ
ロースかつ 本当は大好きなんだけど
最近 在宅でちょっと太っちゃって・・・
ひれかつの方がカロリーが少ないかな?
なんてね
女の子みたいなこと思っただけだから』


わ 会話してる
いつもよりも少しだけ長く会話できて
僕の心は喜んでいた





「いま 用意しますから
どうぞ 座って待っていてください」


『いいんですか?今日もここで食べて』


「どうぞどうぞ
もう誰も来ませんから」


『じゃあ・・・遠慮なく』


良かった
来てくれて・・・


彼にお水を出して
慌てて "CLOSE" のプレートを出す


今日もプレートに移し替えて
味噌汁もセットで持って行く


『ありがとう』


「ひれかつがないお詫びに
デザートでもどうぞ」


太ったことを気にしている彼に
ご飯の大盛りは無いなと思い
冷蔵庫にあったいちごをつけた


『えっ?いいの?
僕 いちご大好物なんだ』


「本当ですか?
じゃあもっと持ってきます」


『いいよ 悪いから
これで十分だよ』


彼がメガネの奥で
優しく微笑んだ







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あなたに出逢うまでは・・・ 4

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CHICKEN HEART 2

Chicken Heart タイトル画





今日も売れ行きは好調だ
最近では毎日買いに来てくれる近所の人もいて
いわゆる常連さん的な感じの人が数人わかるようになった


”美味しかったよ”と言われると嬉しくて
たまに顔を出してくれるシェフやその奥さんには
厨房を使わせてくれるお礼に
お弁当を渡して感想を聞いたりした


シェフからは ちょっとしたアドバイスもあり
やっぱり まだまだ教えを請いたい気持ちが
沸々と湧き上がってくるのが抑えられなかった





今日もランチタイムが終わりかけた頃
またメガネをかけた男性が現れた
昨日の生姜焼き弁当の人だ


『生姜焼き弁当はまだありますか?』


「いらっしゃいませ
今日は違うメニューなんです」


『そうなんですか 残念だな
美味しかったから また食べたいなと思って・・・』


「嬉しいです
そう言っていただけると作り甲斐があります」


僕は嬉しくて 
メガネのお客さんに
満面の笑みで答えた


ちょっとつかみどころのない
不思議な感じの人だった


一人暮らしのテレワーク中って感じかな?


『じゃあ・・・』
「春巻き弁当はいかがです?」


2人が声を発したのは同時で
思わず顔を見合わせて
お互い笑ってしまった


笑うと感じが変わるんだな
優しそうな人だと思った


「すみません
押し付けるみたいで・・・
でも今日はもう春巻き弁当しかないんです
しかも最後の一つなんです」


『そうですか
じゃあ春巻き弁当をください
お味噌汁もつけて』


「ありがとうございます
毎日2種類しか作らないので
ついさっき 焼売弁当が売り切れてしまって
春巻きだけになっちゃったんです」


『春巻きも大好きです』


「良かった・・・
ここで召し上がりますか?」


『えっ?』


「昨日 ここでお弁当を」


『あ 覚えていてくれたんですね
今日もここで食べていいですか?』


「どうぞ
もう お店を閉めますので
気にせずゆっくり食べて行ってください」


『ありがとうございます』


僕はレストランの入り口になっていたドアに
CLOSED のプレートを下げドアを閉めた





「お待たせしました」


『ありがとう』


メガネの彼が一人ポツンと座るテーブルに
春巻き弁当とお味噌汁を届けた


昨日も思ったのだけれど
テーブルで一人で食べるお客さんは
何となく寂しそう


販売用のプラスティック容器に入ったお弁当のままでは
少し申し訳ないような気になって
今日は
お弁当の中身をレストランで使っていたプレートに
綺麗に並べて盛り付け
ライスも少し多めにして別なプレートに移し
味噌汁はスープ用のカップに入れて
メガネの彼の座るテーブルに運んだのだ





『えっ・・・? これは・・・』


「なんか お弁当箱のままでは
味気ないような気がして
ちょっと変えてみました」


『お客さん 僕だけなのに 
こんなことしてもらっていいんですか?』


「僕も 盛り付けの練習にもなるから
どうぞ気にせずに召し上がってください」


『ありがとうございます
味わっていただきます』


「誰も来ませんから
どうぞごゆっくり」


僕はお水も用意して
メガネの彼がゆっくりと食べられるように準備した


彼がお昼ご飯を食べている間
僕は厨房の後片付けと明日の構想を練るために
冷蔵庫とにらめっこ


この後
仕入れと言う程大袈裟なものでもない程度の
買い物に行く予定だ


片付けをしながら
たまに ちらちらと
春巻きランチを食べているメガネの彼に
視線を移した


一人だから
勿論 静か


でも良く見ると 
とても美味しそうに食べているのが
良く見えた


彼は どんなものが好きなんだろう?
生姜焼きをあんなに喜んでくれたとなると
一般的な家庭の味みたいなものが
好きなのかもしれない


一人暮らしで料理はできない
美味しいものは食べたいけれど
自粛生活が続き外食もできない
そんなところかもしれない


ほぼ同世代と思われる彼のバックグラウンドを
好き勝手に想像しては
頬を緩めている自分は
ちょっと気持ち悪いかもしれない・・・





『ご馳走様でした』


彼が空になったプレートを持って
厨房の入り口に立っていた


すぐ近くにいることにも気づかないほど
僕は彼の色々なことを想像していたのだ


「あっ すみません
運んできてくれたんですね・・・
後は僕がしますから そのままで」


『いいえ こんなに良くして貰っちゃって
お皿ぐらい運ばないと罰が当たります
ご馳走さまでした
今日のランチもめちゃくちゃ美味かったです』


少し恥ずかしそうに微笑む彼を見ていたら
明日のメニューを考えることも俄然楽しくなってきた


彼が 明日も来るとは限らないというのに・・・





💛 💛 💛 💛 💛

まだ お互いに名前さえも名乗っていないという・・・
明日も現れるかな?
メガネの君は💛
     




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あなたに出逢うまでは・・・ 3

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CHICKEN HEART 1

20200528011804a54.jpeg





「いらっしゃいませ」


『から揚げ弁当を一つください』


「はい 少しお待ちください」


『あ 味噌汁もつけてください』


「お弁当は全て味噌汁付きですのでご安心ください」


『あ そうなんですか?有り難い
あの テーブルと椅子があるということは
もしかして ここで食べて行ってもいいんですか?』


「ええ こちらで召し上がりますか?
では味噌汁はカップでお出ししますね」


『助かります
よろしくお願いします』


「はい どうぞおかけになっておまちください」


『はい』


メガネをかけたお兄さんは おとなしく椅子に座った








僕は 小さなお弁当屋さん


この街で地元民に人気の
洋食レストランで働いていた


前代未聞の新ウイルスの大流行で
国全体に緊急事態宣言が発令されて
自粛生活に突入


働いていたレストランも休業に追い込まれ
もともと こじんまりと年配夫婦が営んでいたお店は
休業が続く事態には さすがに耐えきれず
閉店する運びとなった


優しいシェフは ある日僕を呼んで
申し訳なさそうに言った


”君の給料を払えなくなった”


つまり 僕は
見事にクビになったのだ


とても仲の良い夫婦が営むレストランは
地元客でいつも賑わっていた


温かく優しい雰囲気の店は
シェフであるオーナーの確かな技術によって生み出される
懐かしいけれども決して古臭くはない味に支えられていた


「もっと教えてほしいことが沢山あったのに残念です」


シチューやカツレツなど
本当に美味しかったのに・・・





職を失ってから
次の仕事が見つかるまで
少しの貯蓄で食いつなごうと思っていた矢先
シェフの奥さんから電話があった


レストランとして使っていた建物は三階建てで
一階がレストラン
二階と三階がシェフの自宅


閉店したとはいえ
あのスペースをそのまま残しておくのはもったいないと
シェフ夫妻は 改装をする予定らしいが
今の状況では着手までもう少し時間がかかるとのこと


改装までの短期間で良ければ
レストランだった1階のスペースを自由に使ってもいいよという
とても有難い申し出だった


小さいけれど 美味しい料理とお酒を出すビストロのような
少しヨーロッパの雰囲気の漂う店を持ちたいと
小さな夢を持つ僕は
一応調理師免許も取得している


作ることも食べることも大好きな僕のことを
良く知るオーナーシェフ夫妻が
職をなくして困っているであろう僕に
調理をする場所を無償で貸してくれたかたちだ


でも 残念なことに
こんな立派なキッチンを自由に使っていいよと言われても
使い道がない
自分が食べる料理なら
自分の家のキッチンで十分だし・・・


せっかくの申し出を断る理由はないし
何かいい案でもないかな?と考えて
思いついたのが
小さなお弁当屋さん


長くても せいぜい2、3ヶ月
新しい看板も出さず 毎日料理の練習がてら
ランチタイム用のお弁当を作る


シェフが衛生管理や火の元の責任者として
このレストランを開けている状態のままにしてくれたから
法律上も問題ない


シェフが地元の知り合いに口頭で宣伝してくれたからなのか
毎日20食しか用意できないお弁当は
それでも完売した





そんなこんなで
たった一人で切り盛りする
小さな小さなお弁当屋さん


毎日忙しくて
でも自由に料理ができて嬉しかった


ワンコインで20個
完売しても10000円
その中で材料を調達しなければならない


光熱費などは気にしなくていいと言ってくれたシェフ
材料費だけで自分の好きなようにしてみなさいと
厨房を貸してくれたのは
僕に対しての申し訳なさからなのかもしれない


レストランの馴染みの八百屋さんとか
商店街のお肉屋さんが
安く食材を提供してくれたから
何とか僕一人でもやっていけた





レストランの入り口に
【安くて美味しいお弁当あります】と
小さな張り紙1枚だけの店


店の中には 手作りのメニュー表が1枚
テーブルの上に置かれているだけの
全くやる気のないお弁当屋さんといった感じだった





その日は しょうが焼き弁当とハンバーグ弁当
コストを抑えるため
可愛さやお洒落感の欠片もないテイクアウト用のパッケージ


まあ 中身が美味しけりゃまた買ってくれるよな・・・


臨時の店だけど
味にはこだわりたかったから
僕なりに今まで学んだ技術を駆使して
心を込めて作っていた





『しょうが焼き弁当』 を注文したお客さんは
恐らく初めてのご来店


店内でいい勢いでかぶりつき
味噌汁もあっという間に平らげた


『ご馳走様でした
とても美味しかったです』


「それは良かったです
ありがとうございます」


メガネをかけたお客さんは
満足そうに微笑んで 帰って行った


明日は何のお弁当にしようかな?



 

🥰 🥰 🥰 🥰 🥰

やっぱり変だわ😨
また下書きになってました、、、
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あなたに出逢うまでは・・・ 2

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お知らせ♪

おはようございます😊

Mink です♪



またまた書いたはずのお話が

保存されていませんでした😰

確かに保存したはずなんだけどなあ🤔

眠くてボケてたのかなあ←🤭

朝 確認してぐったりしております😣

というわけで

新しいお話は明日の朝から更新ということに

させていただきますm(_ _)m



一昨日の記事 "逢いたくなりました" も

何故か "公開" から "下書き" に戻っていたりして😭

教えてくださったHさんありがとうございました🙇‍♀️

下げたわけではありませんので元に戻しました



そのかわりに というのもなんですが😆

【あなたに出逢うまでは・・・】の2話は

以前のように今日に限り

午後5時に更新いたします😊

お読みいただけましたら幸いです♪





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