紫色の誘惑 93
ふんわりとユノさんに包まれて
一瞬 硬直したけれど
暗さのせいか恥ずかしくはなくて
それよりも懐かしい感じがして
身体の力を抜いて 目を閉じた・・・
しばらく立ったまま
直立不動でハグされていた
ユノさんのぬくもり 久しぶりだ
どうしてこんなに安心するんだろう?
ふわりと薫るユノさんの匂い
こんなにも安心するなんて
俺はやっぱりユノさんに飢えていたんだ
『ありがとう 急だったのに来てくれて』
俺の背中をポンポンと叩き
身体を離したユノさん
『髪 伸びたね・・・』
俺の前髪に触れる
『チャンミンは短くても長くても
どんな髪型でもカッコいいよな』
「ユノさんこそ 髪伸びましたね
ますますモテちゃうんじゃないですか?」
本当はますますカッコ良くなったって
言いたかったけど
言えなかった
ますますモテるんじゃないかとか
言いたくないことを言ってしまう
女たちに囲まれてるユノさんなんて嫌だ
他の男に優しくするのも嫌だけど
「俺のこと 怒ってますよね?
大阪に転勤になったこと言わなかったから」
『ああ 怒ったよ 何でなんだよ?って』
「ごめんなさい
そのうち こっちの生活にも慣れて落ちついたら
言おうと思っていて」
『ミノくんがお店にちょくちょく来るからね
そのたびに ”俺のチャンミンは?” って聞くウザイヤツがいるだろ?
すぐにわかったよ』
思わず笑いがこぼれる
「シウォンさんですね?」
『チャンミンはさ いつの間にか
”Paper Moon” の人気者なの
勝手にいなくなろうったって回りが許さないって感じかな』
「そんな 別に勝手に」
そこまで言いかけて
確かに勝手に見えるだろうなと思ったから
言うのをやめた
「ユノさんに言わなかったことは謝ります」
言わなかった理由がユノさんのことだなんて
言えないもんな
『いいよ もう わかったから
何でも知ってるミノくんが俺の味方だからね!』
笑いながら窓の外に目を向けるユノさん
「アイツ ミノは本当にお喋りなんだから」
『なんだかんだ言ってもミノくんも
チャンミンのこと気にかけてる』
「そうですね ありがたいです」
『また みんなで店に来いよ』
窓の外を見ながら話していたユノさんが
俺の方を向いたから
ふとユノさんの目を見る
目が合うと
慌てたようにユノさんが目を逸らした
『チャンミン 上のバーに行こう』
俺の手を引いて歩き出す
「ユノさん?」
部屋を出て エレベーターに乗って
最上階のバーに入るまで
ずっと手を繋がれていた
ユノさんは無意識なのだろうか・・・?
俺の手を握りっぱなしだということに
気づいていないのだろうか?
気づいてないのなら
このままにしておこう
こんな夜があってもいい
『今日はさ 俺の決意を聞いてもらうつもりで
チャンミンに会いにきたんだ』
頼んだお酒が運ばれて
乾杯をした途端に ユノさんが切り出した
『俺 アッコにはちゃんと自分の気持ちを話したよ
アッコの思いに報いることはできないってね』
「そう ですか
で?アッコさんは納得してくれたんですか?」
『納得も何も全くその余地はないから諦めてくれって言ったよ』
「キツイなあ
アッコさん ショックだったでしょうね」
『その代わり俺の本心が知りたいって言うから』
「本心?」
『うん ”ユノの好きな人が知りたい” って』
「・・・で?」
『言ったよ 本当のこと』
「・・・」
この先を聞いてみたいという気持ちと
聞きたくない気持ちが
俺の胸の中で喧嘩した
🍫 🍫 🍫 🍫 🍫
チャンミンのソロ💜
盛り上がってますね〜💖💖💖
31日から毎日午前0時にティーザーが解禁になります❣️
もうチャンミンがカッコ良くて💝💘💗💞💓
息がとまりそうでした
また改めて💜
Bさん 8時!に直しました♪ ありがとうございます♪
Hさんもいつもありがとうございます♪
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