癒しの T-Garden 赤い海の旅人

黒い瞳が邪魔をする 第二幕 52話 (最終話)

黒い瞳 第二幕





C side





期待に胸を膨らませ
高校に入学したのが去年の4月


学校生活にも慣れてきた初夏の頃
ユノヒョンと出会った・・・


長引く夏の終わり頃に つき合い始め
半年も経った今年の春
僕たちは ようやく結ばれた


その間には
ユノヒョンの大学受験という
大きな人生の転機もあり


桜が舞い散るこの季節には
ユノヒョンは大学生になり
僕は 高校2年に進級する





ユノヒョンはコンピューター関係の仕事に就きたいと
理系の学部に進学した


第一希望の大学に合格したのは見事だけれど
僕たちの家があるエリアからは少し遠い


電車で1時間半ほどかかる上
駅からはバスで20分という
かなり不便な場所だった


加えて理系というのは何かと実験も多いらしく
特定の教授に教えを請う
研究室というのに入り浸りだとか・・・


つまり・・・


あまり逢えないということなのかな?


僕はというと
勉強も1年のときよりも大変になり


部活もまだ続けているから結構忙しくて
それで紛れてる感じ


ユノヒョンも教養課程は授業がびっしりで
帰って来るとぐったりするって言ってた


カカオで毎日連絡は取ってるけど
声が聞けるのは週に2~3回ってとこ


この1年は こんな日が続くのかもしれないな・・・





僕は進級と同時にクラス替えがあり
キュヒョンとは また同じクラスになった


以前よりも友達づきあいの良くなった僕を揶揄いながら
たまに 


”ユノヒョンとは逢えてるの?” なんて聞いてくれる


自分は まだ彼女できないのに・・・


”チャンミナが上手くいってるなら安心した
それに見せつけられなくて済むのも安心”


「僕たち そんな見せつけるようなことした?」


”もう チャンミナはわかってないなぁ・・・
毎朝 ラブラブな視線を絡ませながら
2人仲良く登校してきたくせに”


「そんなっ 普通に話しながら歩いてきただけだよっ」


口の前で人差し指を振りながら
違う違うのポーズを取るキュヒョン


”首にさ キスマークつけて登校してきたこともあったっけなあ〜
春休みの部活のとき”


「えっ? そんなことあった?」


”忘れてるの?
俺 気づいて タオルを首にかけたこと あったじゃん”


そう言えば
スキー部と一緒のトレーニングの日があったかも・・・


思い出した!


練習終わりにキュヒョンが近づいてきて
一緒に帰ろうって
タオルを首にかけられたことがあった・・・


もう 帰るだけだから着替えなくていいじゃん
とか言って・・・


”思い出した?”


「あ うん・・・」


キュヒョンによれば
はっきりと見えるキスマークが気になって気になって
帰りに部室で着替えたら
絶対に他の人が気づくと思ったんだって・・・


”あれさ・・・多分 何人かは気づいてたと思うよ?
でも 言えなかっただろうな・・・
俺が練習前に気づけばバンドエイド貼ってやったのに”


僕は そんな恥ずかしいこと してたんだ・・・


だいたいキスマークなんて考えたこともなかった


”あれは ユノヒョンも もう我慢できなかったんだろうね”


お願い キュヒョナ 恥ずかしいからもう言わないで・・・


「キュヒョナ・・・」


”これからはさ 気をつけろよ?
体育や部活のときな?
冷やかされるぞ 相当
モテモテのチャンミン王子の他校の彼女は
独占欲の印にキスマークを派手につけるんだって
話題には事欠かないけどね”


「ちょっと キュヒョナ・・・」


あの文化祭以来
僕には他校に彼女がいるってことになっているから
それはそれで都合がいいんだ


僕は もうユノヒョンしか考えられないんだけどね・・・





2年に進級して間もなく
進路相談の親子面談があった


「父と同じ 残る建物を創る人になりたいんです
だから1級建築士を目指します」


はっきりとした進路は
多分子供のころから変わらない


お父さんが建築家になって初めて建てたのが
今 僕たち家族が住んでいる2階建ての家


お父さんの愛が感じられて
お母さんも僕も気に入っている


だから 僕も将来は
自分の住みたい家を作りたいし
この家をリフォームしてあげたいと思っているから・・・


先生は 今の成績なら 
これからもっと伸びしろがありそうだから
手を抜かずに頑張れば希望の大学に行けるだろうと言ってくれた


僕は ユノヒョンの隣りに立っても
見劣りしないくらいの男になりたい


ユノヒョンに追いついて追い越したい


だから 僕は勉強も部活も頑張るよ


ユノヒョンだって
自分の決めた道を着実に進んでいるんだ


早く大人になって
一緒にお酒を飲めるようになりたいって
僕は そう思ってるんだよ?


ユノヒョン・・・





僕のスマホには お守りの写真が入ってる


蒼い恋 33話


毎晩 寝る前には この写真を見て
頑張ろうって思うんだ


だからユノヒョン 待ってて・・・


僕 追いつくから


いつか必ず あなたの隣りに並んでみせる


2人で歩いて行けるように
必ずなるから・・・


僕を見守っていて


ずっとあなたを愛し続けて
一緒に生きていきたいって
心の中で決めてることは
まだ言わないけど・・・


ユノヒョンにも
そう思ってもらえるような男を目指すから
僕を ずっと愛してほしい


僕は ユノヒョンを誰よりも愛してるから・・・





~ 第二幕 蒼い恋 Fin ~






♥️ ♥️ ♥️ ♥️ ♥️ ♥️ ♥️ ♥️ ♥️ ♥️

晴れて結ばれた2人♥️
幸せの絶頂を迎えたところで
【第二幕 蒼い恋】終わりです
読んでくださってありがとうございました🙇‍♀️
第三幕は少しお休みしてから連載開始しますね
それでは皆さま
良い週末をお過ごしください😊
雪の多い地域にお住まいの方は
雪かきお疲れ様です☃️



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